朝食は再びホーカーズへ
部屋には窓もないが、暗くて陽も入らず、換気扇があるのでエアコンなしでちょうどよく、快適に寝られた。外壁に面していないので、部屋も暖まることもない。寝るのをメインにした部屋ならかなり良い。清潔なのも良い。目が覚めたのは9:00で、洗面所に顔を洗いに行く。外はうす曇りといった感じで、そんなには暑くない。2時間程部屋で今日はどこにいこうなどとガイドブックを見ながらゆっくりしてた。まあ考えてみれば、時間はいくらでもあるわけで、とにかく出発することにした。値段が高いのは気になるが、部屋が快適でゆっくり寝られるので、今日の分の支払いをして、ゲストハウスをあとにした。

朝食は何にしようかなどと考えているうちに、昨日のブギス・ビレッジのホーカーズに向かっていた。11:00はまだ早いのだろうか?空いている店は半分もないようだ。もちろん食べている人も2~3人。入り口近くの豚の角煮のようなものに、目がとまった。梅菜扣肉(メイチャイコウロウ)。味付けは見た目ほど濃くなく、少し梅のような酸味がするがこれは高菜の漬物らしくこれがさっぱりしてて美味しい。豚のバラ肉は煮込まれていてとてもやらかい。白いご飯がとてもよくあう。ちなみにインディカ米だった。

アラブの世界へ
食事をとりながら地図を眺めていると、アラブ人街が近いようである。
歩いて10分もするとアラブ人街に出てきた。
一目でわかるほど、建物の感じがかわってくる。
その中心にシンガポール最大の回教寺院サルタン・モスクがある。
中には入れるようだが、いろいろと約束事があるようだ。
半パン、肩の見える服は禁止、はだしではいるなど、
現時点で気になったのが膝が隠れるぐらいのショートパンツ。
まあそこそこ長いから問題ないと思ったが、入り口のおっちゃんにOK?
と目線で合図をおくると、頷いてくれた。
中はホールを中心に、まわりにいくつか案内版がある程度で、
わりと質素な感じであった。
ホールの床は絨毯で、人がひとり座るぐらいの四角形の模様が描かれていた。
おそらくここであのイスラム独特のお祈りをするのだろうと思う。


サルタン・モスクの前の道は綺麗に舗装されていて。
1筋違うと、古い建物は多いのだが、モスク前は記念撮影にはうってつけであろう。
早速、私も写真を1枚とってもらった。
周辺の店で目に付くのは、イスラムの女性が着る民族衣装を売る店がが多い。
一通り歩いてたので、次はインド人街が近いようであったので、そっち方面に歩いていった。
国境越え路線バス『星柔快車』
すると途中でバスターミナルがあり、
「ジョホールバル・エクスプレス(星柔快車)」と書いてあった。 地図で確認したがここがジョホールバル行きの直通バスの発着地のようだ。
まだ昼過ぎであったし、突然だが隣国のマレーシア、ジョホールバルに行くことにした。
30人ぐらい並んでいた列に並ぶが、10分もするとバスがやってきた。
そこそこのバスであったが、シンガポールのバスよりかは少し古い。

運良く一番前の席が空いていたので、そこに座った。
横は買出しにきたような40歳ぐらいの女性だが、いきなり携帯電話で会話を始める。
日本人ほど大声で話さないのであまり気にならないが・・・。
途中から高速道路を走り、渋滞もなくスムーズに走る。一番前の席で眺めも良い。

20分も走ると、シンガポール側のイミグレーションのある「ウッディランド」についた。
イミグレーションの建物はとても大きく、近代的である。
バス、汽車、バイク、乗用車、トラックといった具合に道が分かれていく。
バイク、乗用車は乗ったまま、イミグレーションを通過できるようである。
バスが降りる場所に近づくとみんなが立ちはじめる。ついたらみんな急ぎ足で階段を上る。
流れに身を任せて進んでいく。
出国審査は「シンガポール人」「マレーシア人」「その他」に分かれていた。
その他の列は2~3人しか並んでいない。
いとも簡単にはんこを押してもらって、そのまま前に進む。
階段を下りるとバスが待っていたのだが、別に同じバス会社ならどれにのってもいいらしい。
乗ったときの切符を見せて乗り込む。満席になるとバスはまた走り出す。

シンガポールとマレーシアはジョホール水道にかけられたコーズウェイという道を渡る。
橋ではなく埋め立てて作った道には、幹線道路、鉄道の線路、そして太いパイプが走る。
そのパイプは水道水で、シンガポールがマレーシアから水を買っているのだという。
1分も走ると、マレーシア側についた。しかし、なんともあっさり越境してしまった。
考えてみれば国の境として、水道があるだけ国として分かれていることは感じられが、
あっけなかった。
ひとつ気になっていたことがあったのだが、
シンガポール、マレーシアに入国するには帰りの航空券などの出国するために切符が必要となるらしい。
タイにおいても、陸路、航路で入国する場合にはビザが必要となっている。
ちゃんと各国の大使館のホームページを見てもそう書いてあるのだが。
だが、地球の歩き方を見ても、基本的にと書いてある程度でほとんど必要ないらしい。
さすがに初めて陸路で渡るわけで、心配しないほうがおかしいというもの。
そんな心配は無用とばかりに入国カードに記入して、パスポートを見せると、
さすが日本人で簡単にスタンプを押してもらい、入国することができた。
国境の街ジョホールバル
バスはこの10㎞先のバスターミナルまでいくらしいが、先まで行っても観光地はないので、途中で降りることにした。
ジョホールバルはKLに続くマレーシア第2の都市である。
シンガポールに近いということもあり、発展したのだろう。

周辺を歩いてみたが、すごい都市とは思えなかったので、本来の中心部はその終点のバスターミナルのまわりだったのかもしれない。
マレーシアのイミグレーションはシンガポールと比べると、かなり小さい建物から地下道で抜けると街にでてきた。
まず目にとまったのが、タクシーである。
シンガポールでは道でタクシーを拾うのはほぼ無理で乗車拒否され、タクシースタンドで待つのが普通である。
しかし、ここマレーシアでは、さかんに観光客に声をかけてくる。
タクシーを使う人が少ないのだろうが、シンガポールからくると商売熱心だなと少し感心してしまう。
あと女性のほとんどがサロンを身に付けている。
頭からトゥドン(スカーフ)を被っていると近寄り難いイメージがでてくる。

シンガポールドルを少し、マレーシアリンギットに両替して、サルタン王宮に向かった。
15分ぐらい歩くと、郵便局前を過ぎて、王宮の敷地内にはいった。
綺麗に芝を刈っている最中で草のにおいが鼻をつく。
サルタン王宮はジョホール州を治めているサルタンの宮廷である。
綺麗な芝生に、王宮の白い壁、青い屋根がとても美しい。
しかし観光客は少なく、おそらく10人もいないだろう。
入場券は7US$で、それをシンガポールドルとマレーシアリンギットに換算して売っている。
いかにも国境の街の観光地だ。しかし、7US$はマレーシアにしたら結構なお金である。
まず博物館を見るのだが、英語とマレー語で書いてある。
僕の英語力で解読するのは不可能で、イメージで拝見させていただいた。


王宮内はヨーロッパ調の家具がきれいに並べられ、一際大きな食堂が目に付いた。
来賓のためのスペースが大きくとられて、生活感はあまり感じられない。
実際、ここに住んでいるのだろうか?最後にサルタンのコレクションがあったのだが、これが一番おもしろかった。
なんやら動物の剥製が好きらしい。大きなトラの剥製がとても印象的だった。
それが4匹ぐらいあるのだから、よっぽどのオタク?日本人形のコレクションもあった。
国境の向こうに何を思う?

王宮を見終わると、庭園から動物園のほうに抜けていった。動物園といっても中に入っている人はいないし、もういつ潰れてもおかしくない。アブ・バカール・モスクも王宮と同じような色の建物である。中には入ることができないが、少し高台にあるので、ジョホール水道を挟んでシンガポール側が良く見えた。何年か前に似たような光景を見たことがあった。韓国にある統一展望台である。そこは川を挟んで反対側が北朝鮮であった。川を挟むという点が似てただけだろうが。しかし、統一展望台付近の警備は非常に厳しかった。展望台に上る道の入り口や川沿いには、銃を持った警察が何人も立っていた。ちょっと川に入ろうものなら射殺でもされそうな・・・。しかしこっちのマレーシア側では、海で釣りをしている人もいるし、海に入って魚をとっている人もいるし。なんかほのぼのした気分になった。
だんだんと天気がよくなり、暑くなってきた。喉が渇いたので道沿いにある食堂街でコーラを飲んだ。お腹もすいていたのだが、暑いなか食事する気にもなれなかった。まあ、メニューを見てても、ナシゴレンぐらいしか分かるものもなかったが。ぽつりぽつりと客がくるのだが、マレーシア人の男女は服装でとても違う。男性は普通の安っぽい服を着ているのに対し、女性は民族衣装をまとって、高貴に見える。そのアンバランスさがとても不思議に見えた。海岸沿いにある新しくできたウォーター・フロント・シティというデパートで涼む。中はかなり空いていたが、物が高いせいだろうか?
考えてみれば日帰りで国境を越えて、戻れるとは非常に羨ましく思う。あくまで国交のある国だからだが。そろそろシンガポールに戻ることにした。ジョホールバルの駅によってみたが、客はほとんどおらず、しばらく列車は来ない雰囲気だった。またバスで戻ることにした。直接イミグレーションに足を運んで出国審査を終えて、今度は170の路線バスで帰ろうとした。乗ろうとするが切符をもってないせいもあるのか、乗せてくれない。「なぜ?」とたずねるが説得力のない答えが返ってくるのみ。隣にいた外国人も同じような状態だった。しかし、しつこく食い下がっていると係員がお金を受け取って、トランジットカード(バスとMRTのプリペイドカード)でバスに乗って支払ってくれた。現金が不可だったのだろうか…理由はなぜだか、分からない。シンガポールのお金ももっていたし、はたまた途中乗車が出来ないシステムだったのだろうか?170番のバスはジョホール水道を越えて、シンガポール側の入国審査を終えて、またバスに乗車した。KranjiというMRTの駅を通ったので、そこで降りてMRTで市内に向かうことにした。
熱帯雨林と高層マンション


MRTも郊外では地上を走っている。またコインで切符を買うのがめんどうだったので、トランジットカードを買った。MRTは軽快に郊外を走る。まだわりと自然も残っていて、緑の中を走ることも多い。しかし、その郊外の高層マンションの数には驚いた。駅の周辺ごとに20階ぐらいのわりと綺麗な色のしたマンションが、いくつも集まっている。都市部にはたくさんの人がいるが、小さなシンガポールにそんなに土地があるのかとも思ったが、そういうことなのである。おそらく1軒屋をもつことはほぼ不可能だろう。が、こうして計画的に郊外にマンションをMRTの周辺につくることで、土地が少ない問題、利便性、交通渋滞の問題を解決しているのだろう。いささかシンガポールのやりかたに感心してしまった。
フードコートをあなるどるなかれ

途中からMRTは地下に入っていく。今後の旅行の情報集めを兼ねて、紀伊国屋書店にいくことにした。オーチャードの高島屋に入っているらしくて、その規模はアジア一らしい。オーチャード駅は非常に混雑していた。歩いている人はとてもおしゃれな格好をしている。このあたりは日本で言うと渋谷?いやいや、渋谷なんかよりもっと綺麗である。地下道を伝っていくと伊勢丹に出てきた。


昼ごはんも食べていないので、アーケードレストランに入って、食べることにした。日本でいうと、デパートの軽食コーナーの感じ。そこで、「ポークスープヌードル」と「フライド・ペナング(餃子)」を注文した。ここもなかなかの味で、ヌードルの上にある豚の揚げ物はからりとあがってうまい。揚げ餃子は10個もはいっていて、うまかったのだが、食べ残してしまった。コーラも合わせて、9S$(約600円)。美味しい店が多いのはいいことだ。シンガポールがアジアの中で物価が高いといえど、日本に比べるとまだまだ安い。そして種類も多く、うまいのである。
日本の影響力

高島屋の場所が分からなかったので、外に出て探すと、あった。すごい立派な建物であった。オーチャードロード自体がショッピング街になっているようだ。高島屋の3階に紀伊国屋書店があった。噂どおり大きく、日本語書籍も多数あった。やはりベンチがおいてあり、延々と閉店時間まで立ち読みしていた。ここにくるとさすがに日本人がたまっていて、あまり合わなかったのが不思議に感じる。


閉店近くなったので、地下鉄を向いて歩いていると、ワンコイン99と書いてある店をみつけた。均一ショップにしちゃあ、中途半端な金額だなあ。中にはお菓子やら、小物が並んでいて、日本の100円ショップに似て、アイデアを拝借したのだろうと思う。その先を歩いていると、「吉野家」を発見。さすがにこの時はうれしかった。メニューを見てみると、結構多い。ビーフボウルのほかに、チキンボウルや、フィッシュボウル(白身魚のフライ丼)など多彩。しかも店内は混雑していた。少しお腹がすいていたが、さすがにすぐに吉野家というのもなんなので、向かいのモスバーガーで食べてた。味は日本とまったく同じだったが、ポテトにはケチャップつき。いささか日本のすごさを感じずにはいられない。その後、MRTでブギスまで戻り、ゲストハウスに戻った。

