vol.6 首都クアラルンプール|2001 マレー半島縦断

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渋滞を抜けて首都KLへ

朝の8時にはゲストハウスを出た。まだ外の鍵はしまっていて、どうしようかとも思ったけど、うまい具合に電話がなってサインさんが起きてきた。どうやら裸で寝ていたらしく、タオルを巻いて出てきた。鍵を開けてもらい、階段をおりていった。今日も晴天にめぐまれ、かなり汗をかきながらマラッカの市街を歩いていく。かなり早めにバスターミナルについてしまった。1本前の9時の便に空きがあるようだったので変更してもらった。さすがに朝食を食べる時間まではなかったので、水とコーラを買ってバスを待った。やってきたバスはなかなか新しく、乗り心地もよい。シートピッチも広いのが特に良く、クーラーのききもちょうど良い。バスは8割ぐらいの乗車率でマラッカを出発、途中30分ぐらいしたところでまた客が乗ってきて満席になってしまった。横に座っていたのは、推定20歳ぐらいの女性でスカーフを巻いていた。ちょっと神聖なイメージもあるのだが、携帯電話を持っていてよく話していたのを覚えている。マラッカから約1時間ぐらいたって、高速道路に入った。

マレーシアの高速道路はよく整備されていた。片側3車線のきれいな道路で、ときよりきれいなサービスエリアもあった。少しアップダウンがあるようで、乗っているバスはあまりパワーが内容で、登りにさしかかるとたちまち速度は60kmぐらいになる。平坦な道や他の車はだいたい110㎞で走っている。乗り心地がよくうとうと寝てしまっていた。マラッカを出て2時間半ぐらいすると遠くにクアラルンプールのビル群が見えてきた。たちまち交通量が増えてきて、渋滞がはじまった。なんとも久しぶりの渋滞であった。

渋滞を迂回するようにいろいろな道を走っていく。地図を広げているとだいたいの走っている場所がわかった。マレー鉄道の駅をすぎて、クアラルンプールの中心部へ。バスターミナルを入るのに、普通の道を迂回していく。バスターミナルは建物の中にあるのだが、非常に狭い道を抜けてはいっていった。バスターミナルは混雑していてる。バス路線網が発達している国の首都のバスターミナルという感じである。ターミナル内に入れないバスが、歩道沿いやガソリンスタンドで乗降しているバスもあるぐらいである。

クアラルンプールの街はなんとなく綺麗なようで、綺麗でないと意味のわからない表現になってしまうが、この表現があっている。建物はそんなに古いわけではないが、新しくもない。新交通システムのLRTが高架を走っているが、バスはクラクションを頻繁に鳴らし、排気ガスを撒き散らす。なんとも中途半端のイメージをうける。人の服装もイスラムの色が薄くなってきている。首都になりきれていない街という気がする。

エネルギーが感じられない

バスターミナルから安宿街は5分ぐらいのところにあり、うろうろ探していると、人の良さそうなおばちゃんが日本語で書かれたちらしを持ってきた。まあそんな綺麗な字ではないが、日本人を歓迎という意味ではありそうである。1階は食堂で2階に上がってみる。3つほど部屋を見せてもらったが、クーラー付きで窓側の角部屋が30RMで一番良さそうだった。部屋自体も建物も綺麗だったし、眺めも良いのでここに決めた。ゲストハウスはわりと空いているようだった。おそらく新しいのだと思う。それで旅行者に知られていないのだろう。リンギットが足りなかったので近くで両替して、コンビニでジュースを買って、1時間ほどゆっくりした。

少し疲れ気味のようだったので、ショッピングセンターをゆっくりまわることにした。まずはショッピングセンターや中高級ホテルが集まっているというブギッビンタンへ。ショッピングセンターが集まる場所のわりには、新交通システムが通っていないのが不思議だった。ゆっくあり歩いて、ブギッビンタンへ。週末のわりには少し、人が少ないようにも思える。ショッピングセンターは4つ程あり、道沿いにいくつか飲食店もあるが、どこかパッとしない感じがする。ショッピングセンターの中に入っても、やはり人がいまいち少ないように思える。まあ、交通の便が悪いというのもあるのだろう。

まずはイセタンがはいっている「ロッ・テン」へ入った。まずは朝から何も食べていなかったので、デリフランスでピザセットとクリームスープを昼食兼で食べた。冷たいものの飲みすぎで、暖かいクリームスープが妙においしかった。結構ボリュームも満点。値段的にはわりと安くない。マクドナルド、KFCにしても外資系のものはわりと高い気がする。

しばらくウロウロしていたのだが、どこかいまいちでパッとしないブギッビンタンを後にして、違うところに行くことにした。すると高架鉄道がすでに建築中だった。やはり要望が多かったのだろう。最寄のLRTの駅はハントウァまでが建築中だった。

クアラルンプールの新交通システムは現在3路線で運転されていて、まだまだ伸びるようだ。現在、クアラルンプールの空の玄関口のKLIAはタクシーだけでも1時間かかるのだが、そこまでもLRTが伸びるようである。LRTの車両は比較的小さめで、幅が特に狭い。内装はカラフル。

次はTAR通り近くのそごうにも行ってみた。こちらはまだ人が多いが、明らかに売っている商品が生活用品がメインであり、買い物にきたおばちゃんが多かった。

しかし、ここクアラルンプールもマラッカと同じで道路が横断しにくい。かなり大きな交差点でさえ、横断歩道が設置されていないので自力で渡るしかないのだ。本当マレーシア政府はここのところを少し考えないと、観光客はあまりよりつかないぞ。ゲストハウスに戻りまた休憩。

クアラルンプールはどこか魅力がない。シンガポールのような洗練さはないし、かといってバンコクのような泥臭い賑わいもないし。今日はここに泊まるとして、明日は1日観光して次の街へ行ってもいいかなと思った。明日の切符を買いにマレー鉄道のクアラルンプール駅へ。

うれしい日本語

クアラルンプール駅で時刻表とかいろいろ見ていると、日本人らしき人がいた。ちょっと声をかけてみると、とても気さくな人でそれからずっとそこで1時間程話し込んだ。とても日焼けしていて、ひげもちょっと伸びて、いかにも旅人といった感じである。ここに来るまで1ヵ月半旅したとのことだが、コタオでダイビングしたり、チェンマイでトレッキングしたり、極めつけはカジノで10万円ぐらい負けたらしい。かなりの行動派だが、カジノのせいで帰国が早まったというのは、いささかびっくりした。そのまま一緒に食事にいくことになった。

チャイナタウンの1画の屋台へ。どうやら節約中らしく、1つの土鍋料理を二人で分けて、白ご飯を注文して食べることにした。土鍋料理はマレーシアの名物料理の一つ「肉骨茶(バクテー)」で、肉のついた牛肉をすじといっしょに、醤油ベースの鍋で煮込んだもので、非常に肉がやわらかくおいしかった。バクテー半分とご飯でひとり3.6RM(約110円)で、とても安上がりだった。彼とはその後、鉄道の駅まで戻って切符を買って、それから少しして別れた。彼のパスポートを見せてもらったのだが、昔とはその変わりようにびっくりしてかなり笑えた。

帰りもチャイナタウンを通って帰った。チャイナタウンの活気はなかなかのもので、シンガポールとは比べものにならないぐらい人でごった返していた。屋台の数も多く、道の両端にあるだけとおもいきや、まんなかにも屋台があったり。もちろん食べ物の屋台が多いが、お土産を売る店、ブランドのコピー商品を売る店も多い。食べ物の屋台でおいしそうだったのが、スチームボートと呼ばれる海鮮串しゃぶしゃぶのようなもの。あまりにもおいしそうだったので、眺めていたら店員が日本語で「オイシイデスヨ!ドウデスカ?」と声をかけてきた。行きたいけどさすがにひとりではなんだし、ましてさっき食べたばかりだったので、「お腹いっぱいだよ。」といったら、また日本語で「マタ、アシタ」だって。なかなか商売上手である。そういえば、ぜんぜんマレー語を覚えてないなあ。テリマカシぐらいか。

久しぶりに思う存分日本語をしゃべれたので、とても気持ちよかった。旅に出るとなぜか普通に人と接することができるのはとても不思議である。なんか日本にいると、なにかを背負っている気がする。これが旅の魅力のひとつでもあるだろう。それからゲストハウスに戻ったが、部屋は意外と道路に面していたので騒々しかった。バスがけたたましく夜中でも走っている。

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