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vol.06 まだまだモニュメントバレー【2011 アメリカ】

午前5時30分。目覚ましより早く、目が覚めました。

The Monument Valley

気になって窓の外を見に行くと、思わず鳥肌が立ちました。寒いからではありません。ビュートの稜線が、暗闇の中に浮かび上がっています。幻想的。そんな言葉がぴったりの絶景。

The Monument Valley

Merrick Butte。ちょうどいいタイミングで、月も出ていました。早起きしてよかった、と思わずにはいられない夜明け前の景色でした。

The Monument Valley

午前6時。目覚ましをかけていた時刻になりました。空はだいぶ明るくなり、東の地平線が赤く染まり始めます。

The Monument Valley

午前6時20分。レストラン前の展望台にも、人が集まりだしました。思ったよりも雲が出ていて、空はもう白んでいます。日の出がきれいに見られるか、少し心配になってきました。

The Monument Valley

午前6時30分。雲間から、太陽が顔を出し始めました。

The Monument Valley

East Mitten Butte の横から、朝日が昇ってきます。赤く染まる雲に浮かび上がるビュートが、素晴らしいの一言。

モニュメントバレー

いい場所から太陽が昇ってくるものですね。いや、ホテルがいい場所に建てられているのですね。名前に偽りなし、The View Hotel。

The Monument Valley

Monument Valley の1日が始まります。今日も快晴。Valley Drive の続きが楽しみです。

1時間ほど、ベッドで仮眠。もう少し寝ていてもよかったのですが、いてもたってもいられません。

ホテル探索

The View Hotel

バレー側のテラスから見た宿泊棟。モニュメントバレーの景観に配慮した茶褐色。規模はそれほど大きくないので、シーズン中はすぐに満室になるのでしょう。1階のフロント側は地面が近い分、眺望は少し落ちるかもしれません。3階はバルコニーの天井が開放されていて、眺めの良いのがわかります。

The View Hotel

フロントのあるロビーは2階まで吹き抜けになっていて、明るく開放的。中心には石積みの暖炉があり、ナバホ族の人形が飾られています。

従業員の大半はナバホ族の方々らしく、かなりの雇用創出につながっているようです。

The View Hotel

客室へと続く廊下には、ところどころにモニュメントバレーの写真が飾られています。でも、同じ風景は扉を開ければ実物で眺められるのですが。

The View Hotel

廊下の窓からは、ホテル裏側のビュートも見えます。裏手には簡単な展望デッキも設置されていました。

The View Hotel

ルームキーにもモニュメントバレーの写真。モニュメントバレー三昧な The View Hotel です。

明るい時間帯には、行かなかったので、見てはいませんが、
レストランからの景色もまた素晴らしいようです。

明るい時間帯に行かなかったので実際には見ていませんが、レストランからの景色もまた素晴らしいようです。とにかく泊まって後悔はしないホテル。眺望という点では、世界有数といっても過言ではないと思います。後ろ髪を引かれる思いで、チェックアウトしました。

Monument Valley

ホテル横のビジターセンターには、お土産コーナーをのぞいてみました。売り場からの眺めもなかなかのもので、ビュートを見渡しながらお土産選びができます。

バレードライブの続き

Monument Valley

昨日まわりきれなかった、Valley Drive の続きです。

9番目のビューポイント「Artist Point」。今までのポイントとは趣が異なり、壮大な原風景を見渡せる場所です。

Monument Valley

写真では伝えきれないスケール感。何もない原野に、高さ300m級のビュートやメサが点在しています。さらに奥にも特徴的なビュートが連なっていますが、ナバホ族の自治区内にあるため、観光客は立ち入ることができません。

Monument Valley

10番目のポイント「North Window」。両サイドの岩が窓枠のようになっていることからこの名前がついています。たまたまちょうどいい木があったので、そちらを窓枠代わりに使わせてもらいました。

Monument Valley

North Window から少し奥に歩いたポイント。眺望はさきほどの Artist Point とほぼ同じです。

Monument Valley

景色を眺めながら、ぼーっとしていたくなる場所。観光地なのに、人とあまり出会わないのがよかったです。ナバホ族のツアー参加者は、写真を撮ったらすぐ移動、という感じで忙しそうでした。

Monument Valley

11番目のビューポイント「The Thumb」。その名のとおり、大きな親指のような岩です。写真ではわかりにくいのですが、独立して立っています。人と比べると、そのスケール感が伝わるでしょうか。地震が来たら倒れてしまわないか、思わず心配になります。

Monument Valley

人と比べると、そのスケール感が伝わるでしょうか。地震が来たら倒れてしまわないか、思わず心配になります。
http://www.youtube.com/embed/r2LG-qX6kNY?rel=0&hd=1

少し登るだけで眺望がぐっと広がります。Artist Point から見渡した風景と比べると、Valley Drive で走ってきたエリアがまるで中庭のよう。

Monument Valley

気づけばもう11時。時間に余裕はないのですが、あまりの景色のすばらしさに急ぐのはもったいないので、じっくりと見てしまいました。Valley Drive を脱出します。

Monument Valley

時間がないにも関わらず、またビジターセンター横の展望台で車を止めてしまいました。モニュメントバレーを見渡せる、これが見納めです。十分に堪能しましたが、それでも離れがたい。

Monument Valley

ナバホ族主催のツアー御一行様。砂埃は覚悟のうえでしょうが、景色はいいでしょうね。

US-163

ビジターセンターを出て10分ほど。大きな案内板もないので、ガイドブックの写真とバックミラーの景色を見比べながら探した場所です。映画「フォレスト・ガンプ」で、アメリカ大陸を走り続けた主人公が足を止めたシーンで知られる、通称フォレストガンプ・ポイント。まっすぐに続く道の先にそびえるモニュメントたちを前にして、思わず立ち止まったことにも納得の風景です。

US-163

この景色を目に焼き付けて、モニュメントバレーとはお別れです。US-163号線を北上していきます。

US-163号線

昨日、カイエンタの街からずっと走ってきたUS-163号線は、景色のよい道として「Scenic Byway」に登録されています。モニュメントバレーの景色に圧倒された直後でも納得の登録で、この先もすばらしい眺めが続きました。

http://byways.org/explore/byways/2017/travel.html

US-163

Mexican Hat の街が近づくと、下り坂が続きます。街の中を流れるサンファン川が長年にわたって大地を削り続け、川沿いの現在の高さになったのだそうです。以前は前方に見える岩ほどの高さだったものが、侵食で削られたということですね。このサンファン川はレイクパウエルへとつながり、やがてグランドキャニオンへと続いていきます。

US-163

Mexican Hat はとても小さな集落で、あっという間に通り過ぎ、再び上り坂に入ります。道路標識には番号の上に方角も記されていてとても親切。道を間違えても早めに気づくことができます。標識の下に出ている青い看板が「Scenic Byway」の目印で、景色がいいと思ったらたいていこの看板がついていました。

Mexican Hut

Mexican Hut

道路の右側に、奇妙な形の岩が見えてきました。さきほど通過した Mexican Hat という街の名前の由来となった岩、Mexican Hat Rock です。

Mexican Hut

メキシコ人がかぶる、つばの広い丸い帽子に似ていることからつけられた名前。どうやったらこんな形になるのか、不思議でなりません。この岩が崩れてしまったら、街の名前はどうなるのかも少し心配です。背後に広がる岩肌もなかなかのもので、これもサンファン川が削り出したもの。すぐ真下をサンファン川が流れています。

US-163

しばらく高原地帯を走っていると、前方に Comb Ridge と呼ばれる岩山帯が立ちはだかってきました。見た感じで数十kmは続いています。でこぼことした岩山が連なり、この先どのルートを通るのか、興味津々。さすがに超えることはできそうもないので、迂回していくのでしょうか。

US-163

Comb Ridge は、地殻変動で押し上げられた地層の縁が、風雨によって削られて切り立った崖になったもの。南北に約130km、高さも200〜300mに及ぶ、規格外のスケールです。ナバホの人々はこの場所を「Tséyíkʼáán(直立する岩)」と呼んでいるそうです。

US-163

一度下ってから、Ridge を越えるために上り返します。Comb Ridge 南端のやや低い岩の間に、道路が通っていました。

US-163

上り返すタイミングで右側に見えた岩肌。侵食によって、地中の斜めになった硬い地層がむき出しになったものです。長い地球の歴史が作り出したアートに、思わず見とれてしまいます。

US-191

Comb Ridge を過ぎると、Bluff という小さな街に入ります。Mexican Hat 同様、川の侵食でできた沖積平野に生まれた町です。ここでUS-163号線と別れ、US-191号線を北上します。両脇に迫る絶壁は、人間が岩を爆破して崖の上に道を切り開いたもの。自然も凄いですが、アメリカ人も凄い。英語で絶壁を意味する「Bluff」が、そのまま近くの街の名前になっています。左側の崖には、大きな岩が転げ落ちたままになっていて、少し怖いです。

US-191号線

US-191

Scenic Byway のUS-163号線はBluffまで。BluffからはUS-191号線に入り、高原地帯を走ります。

さっきまで岩山が目立っていた風景からがらりと変わり、草が生い茂るのどかな景色に。遠くには冠雪した山も見えてきました。

US-191

湿った空気が高い山にぶつかって雲が生まれるのでしょう。フラッグスタッフを過ぎてから久しぶりに見た、雲らしい雲です。正面に見えるのは Abajo Mountains。それほど高くは感じませんが、今走っている場所がすでに標高1,800m近く、山自体は3,463mありますから、雪が積もっているのも納得です。

US-191

このエリアで最も人口の多い Blanding の街も通り過ぎました。昼食をとりたかったのですが、人口3,000人ほどの街ではなかなか入りやすそうなレストランが見当たらず、Moab まで我慢することにします。Abajo Mountains の東側を回り込みながら北上。高原地帯という言葉がぴったりの風景で、標高が高いぶん空気もひんやりと冷たいです。

US-191

高原地帯をしばらく走り、Monticello の街を過ぎると、ゆるやかなカーブが続く長い下り坂になりました。正面には La Sal Mountains が見えてきます。南北に伸びる山脈のため、見えているのは南端のみ。Abajo Mountains よりも高く、最高峰は標高3,877mと富士山(3,776m)をも上回ります。

US-191

長い下り坂を終えると、遠くにぽつんとした岩が見えてきました。変わった岩だなあと眺め続けても、なかなか近づいてきません。それもそのはず、この Church Rock と呼ばれる岩は高さ61mもあります。周囲に遮るものがない広大な地形では、スケールが大きすぎて距離感がつかみにくいのです。

周囲に似たような岩も見当たらず、どこからか飛んできて落ちたとしか思えないほど異様な存在感。教会というよりは、雪だるま、あるいは土偶のようにも見えます。

US-191

徐々に近づいてくる La Sal Mountains の冠雪した山並みが美しいです。

US-191

なだらかな丘陵地帯に引かれた直線道路。急なカーブも信号もないので、クルーズコントロールを使ったドライブは疲れ知らずです。

US-191

周囲の景観にも変化が出てきました。水平方向に美しい地層が現れ、同系色でまとまった色合いがまた見事です。

US-191

「HOLE N” THE ROCK」―― 岩に直接ペイントされた文字。自然を大切にするアメリカでは、かなり珍しい光景です。その正体は動物園。写真の右端にも「ZOO」の3文字がしっかり見えています。

US-191

La Sal Mountains が近づいてきました。Moab(モアブ)も近いようで、交通量も徐々に増えてきます。

US-191

左側に徐々に断崖がせり出してきました。Moab Fault(モアブ断層)です。プレートの隆起によるものではなく、ソルト・テクトニクス(塩の構造運動)が主因とされています。地下深くにある岩塩層が長い年月をかけて流動・膨張し、上部の地層を押し上げたり変位させたりすることで断層が生まれるといわれています。この断層はモアブの街なかを通り抜け、全長は約45kmに及びます。

切り立った崖が連なって見えるのは、断層に沿って地層がずれ上がり、かたい岩盤が地表に露出したためとされています。柔らかい地層は風雨で削られ、硬い部分だけが壁のように残った結果、この独特の景観が生まれているようです。

US-191 Moab

14時20分。モニュメントバレーを出発して約260km、3時間走り続けてモアブに到着です。景色がよかったおかげで、退屈することも眠くなることもありませんでした。

フラッグスタッフ以来の賑やかな町、モアブ。人口は5,000人ほどですが、アーチーズ国立公園やキャニオンランズ国立公園など複数の国立公園観光の拠点となっていて、国道沿いにはモーテルやレストランが立ち並び、活気があります。