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vol.02 シアトル乗り継ぎ、フェニックスへ【2011 アメリカ】

機内食の朝食メニュー。夕食からそれほど時間が経っていないので、軽食程度でちょうどよかったです。明治のヨーグルトが出てきたのは嬉しい誤算。でもまだ海外にいる実感はわいてきませんね。

太平洋を渡り終えるころになると、覆っていた雲が晴れてきました。

シアトル東側のワシントン湖にかかる浮き橋で、レイシー・V・マロー記念橋とホーマー・M・ハドリー記念橋が並んでいます。この湖は水深が非常に深く最深65m、底の地盤も軟弱なため、従来の吊り橋では建設が困難で費用もかかることから、コンクリート製の中空箱(ポントゥーン)を浮かべてその上に道路を作る「浮き橋」が採用されたのだという。1940年に世界初のコンクリート製ポントゥーン橋として開通し、レイシー・V・マロー記念橋の浮体部分は2,020mで当時世界2位の長さ。1990年11月には改修工事中に嵐と浸水が重なり、橋の一部が湖底に沈むという衝撃的な事故が起きています。現在の橋は1993年に再建されたものです。

道路を行き交う車の多さが気になります。シアトルでは運転しませんが、フェニックスからはレンタカーなので、つい意識してしまいます。さすが車社会のアメリカ、そこそこの交通量です。それにしても、線路を走る貨物列車の長いこと。

着陸態勢に入ると、眼下にもう1つ気になる空港が見えてきました。キング郡国際空港、通称ボーイング・フィールドです。1928年に開港し、1944年にシアトル・タコマ国際空港が開港するまでシアトルの主要空港として機能していました。現在はボーイング社の重要拠点で、737型機の試験飛行や納入がここで行われています。また敷地の一角には世界最大の独立型非営利航空宇宙博物館「フライト博物館」もあり、屋外展示のコンコルドまで確認できました。シアトル・タコマ国際空港との距離もわずか12kmほどですが、今も全米屈指の離発着数を誇る現役の空港です。

シアトル・タコマ国際空港に到着。アメリカでは乗り継ぎであっても、最初に降り立った空港で入国審査を受けます。多くの国では通過するだけですが、アメリカはそこそこ質問してくるうえに指紋採取もあるため、列がなかなか進みません。
今回は前方の席だったのでスムーズに抜けられましたが、後方の席だと相当な時間を取られます。乗り継ぎ便がある場合は余裕を持っておいたほうがよさそうです。

ターミナル間の移動は、地下を走る連絡トレインで結ばれています。驚いたのは、車内の電光掲示板と放送が日本語だったこと。イチロー効果、でしょうか。

シアトルの都市圏人口は330万人でアメリカ15位ながら、アメリカの主要都市の中で最も北に位置することもあり、ハブ空港としての利便性も高そうです。出発ボードを見ると便数も多い印象でしたが、実際の発着回数は世界35位(2011年)。本土の端に位置するぶん国内線の需要が限られるのか、さすがアメリカ、これより離発着の多い空港がいくつもあるんですね。

次のフェニックスへはアラスカ航空を利用。アラスカにも行ってみたいところですが、今回は南のフェニックスへ向かいます。アラスカ航空のハブであるこのターミナルは広々としていて、シアトル・タコマ国際空港の規模の大きさを実感します。

ターミナル内には、まさに本場のシアトルズベストコーヒー。1970年創業のシアトル発祥コーヒーチェーンで、スターバックスと並ぶシアトル系コーヒーの代表格です。

アラスカ航空の機体塗装はとてもシンプルで、青空と白い雲によく映えます。
AS630便、シアトル10:40発、フェニックス13:24着。時差がないので、フライト時間は2時間44分。

駐機中の機体を眺めていると、サーモンをペイントした機体を発見。ユーモアがあります。ただ、実際にこれが空を飛んでいるところを見たら、少し気持ち悪いかもしれません。

滑走路へ移動中、顔がみえた・・・

国内線なので機内サービスはドリンクとスナックのみ。有料で軽食を頼むこともできるようです。フェニックスからレンタカーを運転するので、アルコールはぐっと我慢。

シアトル近郊は緑が広がっていましたが、しばらく飛ぶと乾燥したエリアへ。雪化粧した山々や、どこまでも続く直線道路に見とれてしまいます。たまに現れる大きな湖を機内誌の地図と照らし合わせながら、今どのあたりを飛んでいるか確かめるのが楽しい。

赤茶けた山の斜面に囲まれた街が見えてきました。山の斜面が削れ、赤茶色の地肌が増えてきます。なんとなくブライスキャニオンが近いのかと、より注意して地上の景色を追うようになります。
後から確認すると、この街はユタ州のCedar City。市内の中心を走るのはインターステート15号線です。

するとそこに、独特の地形が現れました。出発前にガイドブックを見続けていたので、すぐにピンときます。ザイオン国立公園です。

テンションが上がります。周囲の地形に比べて、川の周辺が大きく落ち込んでいるのがよくわかります。後に実際に訪れてみると、想像以上のスケール感でした。この写真は、訪問後に改めて見ると地形がよくわかる貴重な一枚になりました。寝ていなくてよかった。

しばらくすると、また別の川が見えてきました。最初は遠くに小さく見えていたのですが、突然、真下に大渓谷が。まさかのグランドキャニオンです。飛行機の高度から考えても、とんでもないスケール。思わず鳥肌が立ってしまいました。

すごい……としか言葉が出てきません。近くに見えるのに、霞んで見えるほどの距離感。コロラド川の流れも確認できます。緑のある地表からコロラド川までの深さは1,600m。対岸までの距離も16km。この数字がにわかには信じがたい。機内でもグランドキャニオンが見えるとアナウンスがあり、みんな窓の外の景色に釘付けになっていました。

あとは地図を眺めながら、ずっと南下する景色をたどってフェニックスへ。見事なまでに計画された都市の広がりに驚きます。自然だけでなく、都市の規模のスケールも半端ではありません。
マンションのような高い建物はほとんどなく、庭の広い一軒家が延々と続きます。

フェニックスは市域人口で全米6位の大都市ですが、広範囲に平たく広がっているため、高層ビルが密集するエリアが少なく、わりとのんびりした印象の都市です。

0427-219

現地時刻13時24分、フェニックスに着陸。日本時間だと4月28日6時24分。家を出てから21時間以上が経過しています。これからレンタカーでの移動が待っていますが、ようやく旅の始まりです。雲ひとつない快晴。