2011年のゴールデンウィークは休日の並びがよく、連休を取りやすい年でした。実は前年のGWにも行こうと考えていたのですが、東南アジアへ行ってしまったので、今年こそはとアメリカのグランドサークルへ。
グランドサークルって?
その言葉、それまで知りませんでした。グランドキャニオンなら誰でも知っていると思いますが、その周辺、半径250km圏内にも荒野に刻まれた地球の造形美が点在していて、まとめてグランドサークルと呼ばれているらしいのです。
半径250km……直径で考えると、東京〜名古屋間がすっぽり収まるくらい。それでもアメリカの広大さからすれば、国立公園をはじめとする名所がかなり集中しているエリアということになります。
きっかけは「地球の歩き方」の写真中心の別冊グランドサークル版。購入した瞬間、完全に虜になりました。グランドキャニオンからアンテロープキャニオン、モニュメントバレーまで。知らなかった未知の世界に、ぐっと惹きつけられるものがありました。
こりゃ、いくしかない!
地図の赤い〇がグランドサークルと呼ばれる円です。
震災による減便で1日前に出発
年明けごろから計画を始め、4月28日に羽田空港を出発する予定で、航空券もホテルもすべて予約済みでした。ところが、
3月11日、東日本大震災が発生。その影響で予定便がキャンセルに。この状況で旅行に行っていいものかという葛藤もありましたが、それでもグランドサークルへ行きたい気持ちを抑えることはできませんでした。
1日前の便なら追加代金なしで振り替えできるとのことで、4月27日・成田空港発に変更。旅のスケジュール自体はそのままです。
成田空港の出発は16時10分。大阪から飛行機で向かう場合は朝便しか間に合わず、しかも長時間待つことになります。今回は予算面でもお得になりそうだったので、新幹線と在来線を乗り継いで成田空港まで向かうことにしました。
20分で2000円節約、ひかり号で東京へ

京都08:54→品川11:34 ひかり460号 普通車指定席
京都駅8時54分発のひかり460号で出発です。平日の朝とあって、車内はスーツ姿の人がほとんど。そんな中、バックパックを背負って悠々と乗り込むのも、もう慣れたものです。
ひかり号にした理由は単純で、安いから。「ひかり早得きっぷ」を使えば京都〜東京間が11,000円。のぞみ号は回数券のバラ売りでも13,000円するので、2,000円お得です。のぞみより20分ほど余分にかかりますが、もともと時間に余裕があるので問題なし。

車窓に滋賀・岐阜にまたがる伊吹山を眺めながら、奮発してプレミアム・モルツで旅の始まりを祝いました。平日の朝っぱらからビール、最高です。

名古屋を出たあとは浜松、静岡に停車。静岡を過ぎたあたりから富士山が見えるはずなのですが……雲の中。確率的に見ても、富士山との相性はあまりよくないようです。
快速列車で成田空港へ
品川12:08→成田空港13:46 快速エアポート成田
新幹線は品川で下りて、成田空港まで直通の総武線快速・エアポート成田に乗り換えました。特急の成田エクスプレスなら70分で着くのですが、特急料金が必要なうえ全車指定で料金は倍以上の2,980円。ここは普通運賃1,280円で乗車できる快速を選ぶしかありません。

総武線の錦糸町を過ぎたあたりで、翌年完成予定の東京スカイツリーが車窓に見えました。車内で1人だけテンションが上がっていたのは言うまでもなく、田舎者丸出しです。
それ以降は車窓に大きな変化もなく、思っていた以上に退屈な電車旅。停車駅も多く、途中で特急に追い抜かれたりと、100分の乗車時間は長く感じました。関西空港は大阪から遠くて不便だと思っていましたが、成田空港のほうがよっぽど東京から遠かったんですね。
成田国際空港到着

成田空港駅では改札を出る際に身分証の提示が必要でした。海外の空港でセキュリティチェックがあることは珍しくないですが、日本でも実施しているとは思わず、ちょっと驚き。
GWを2日前倒しにしたにもかかわらず、成田空港内はそれなりの混雑ぶり。震災の影響はいったいどこへ、と疑いたくなるほどでした。
日本最後の食事は回転寿司
日本最後の食事は回転寿司に決めました。第1ターミナル5階にある「海鮮三崎港」です。グランドサークルは大きな都市がないエリアなので、旅行中に日本食を口にするのはまず無理だろうと思ったから。
回転寿司とはいえレーンを流れているものはほぼ皆無で、実態はほぼオーダー制。あぶり三種に生アジ、途中でうにを追加して、締めはトロサーモン。


搭乗後すぐに機内食があるので、量は少し控えめに。空港価格で値は張りましたが、成田空港で食べる最後の日本食、味は文句なしでした。合計1,850円。
デルタ航空にて、まずはシアトルへ

グランドサークルへの玄関口となる都市は、ラスベガスかフェニックスです。知名度とエンタメ要素でラスベガスを選ぶ人が多いのでしょうが、近代的なホテルが立ち並ぶ街やカジノには興味がないので、フェニックスを発着地にしました。今回は1日早く到着することになったので、パワースポットで有名なセドナに立ち寄って宿泊することに。
ラスベガス、フェニックスいずれも日本からの直行便はないため、日本から一番近いアメリカの都市・シアトルで乗り継ぎます。片道9時間……インドより近いんですね。

GWなので日本人ばかりかと思いきや、外国の方もたくさん。原発事故の影響で外国人旅行者が減っているかと思っていましたが、そんなことはありませんでした。また、成田空港は余震の続く福島県沿岸部からそう遠くないので少し心配していましたが、無事に出発時刻を迎えられてひと安心です。

DL296便 成田16:10発→シアトル翌09:05
マイルはJAL派なので、できればJALかワンワールド加盟航空会社を使いたかったのですが、今回はスカイチームのデルタ航空を選択。理由はシンプルに値段です。マイルが貯まる海外長距離路線なので多少の差なら目をつぶろうと思ったのですが、差額がかなり大きかったため断念。
純粋な航空代金は成田〜フェニックス往復で67,000円。払い戻し不可というリスクはあったものの、JALや他社と比べると5万円近く安く、迷う余地はありませんでした。燃油サーチャージや空港税を加えた実際の支払いは往復103,000円です。

離陸から1時間半ほどは気流が悪く、客室乗務員も着席したまま機内サービスはしばらくお預け。東に向かって飛んでいるので、窓の外はあっという間に暗くなっていきました。

ようやく飲み物が配られたのは離陸から1時間半後。到着後はレンタカーの運転があるので早めに飲んでおかなければ……ということで、すぐにおかわり。経費削減でアルコールサービスを廃止しているキャリアも多いなか、デルタ航空の国際線はアルコール類も問題なく注文できました。

9時間のフライトでサービス開始が遅いと、その分寝る時間が削られるのが痛いところです。
事前に配られたメニュー表を眺めながらメインを悩みます。鶏肉のほうが美味しそうだけど、しばらく白いご飯とはおさらばになるので……

白いご飯のついた牛肉のミールをチョイス。容器もフォークもナイフもすべてプラスチックで、軽量化重視の仕様。安っぽく見えなくもないですが、清潔感があってこれはこれでありかも。
アメリカの航空会社の機内食は美味しくないと聞いていましたが、まったくそんなことはなく。好物のスモークサーモンまでついていて、好印象でした。

機内で映画「アンストッパブル」を観て、2時間ほどうとうとしているうちに、あっという間に夜が明けてきました。東に向かって飛んでいるうえ、シアトルまでの距離がそれほど遠くないので、ゆっくり眠っていられません。機内サービスの開始が遅かった分、なおさらです。今日1日が思いやられます……。
