リマ到着。新市街地ミラフローレスへ。

到着1時間ちょっと前、またも機内食が出てきました。2日間で5回目ともなると、さすがに飽きてきます。
窓の外はどんよりとした曇り空。その中、いよいよリマへの降下が始まりました。どんな景色が待っているのだろう。

リマ国際空港に到着。どんよりとした空にちょっとがっかりしましたが、空港は首都らしくきれいな造りでした。

いよいよ南米上陸、まずはペルーの旅が始まります。空港の広告にもマチュピチュ。ペルーといえばやっぱりマチュピチュですね。

空港はきれいでしたが、ターンテーブルからなかなか荷物が出てきません。最後のほうにやっと出てきたときはひやりとしました。飛行機到着からすでに1時間近く経過。
空港のATMでキャッシングしようとすると、日本語表示が出てきてびっくり。まずは200ソルをおろしました。1ソル30円と計算しやすいレートです。

リマのホルヘ・チャベス国際空港(Jorge Chávez International Airport)は市内中心部から15km以上離れています。まず第一歩、無難に料金前払いのタクシーで移動することにしました。空港内にタクシーカウンターがあり、行き先ごとに料金が決まっているので安心です。ミラフローレスまでは45ソル(1,350円)でした。

渋滞を避け、海岸線の道路を走っているようです。ということは見えている海は太平洋なんですね。海はそんなに綺麗じゃなさそうですね。

目指していた新市街地ミラフローレス(Miraflores)でタクシーを降りました。観光地は旧市街地に集まっていますが、治安が良いということで新市街地を拠点にすることにしました。
宿はフライング・ドッグ・ホステル(Flying Dog Hostel)。立地が良さそうで足を運んだものの、ベッドは空いているがチェックインは12時まで待ってほしいとのこと。荷物だけ預けて、さっそく散策に出かけます。
それにしても、意外と普通の町です。新市街地だからかもしれませんが、治安が悪そうな雰囲気はまったくない。もっと殺伐として危険な場所を想像していただけに、拍子抜けしました。
フアカ・プクリャーナ遺跡

タクシーの車窓から見えて気になっていたフアカ・プクリャーナ(Huaca Pucllana)遺跡まで歩いてきました。ミラフローレスの住宅街の中にぽっかりと古代遺跡が残されている、なんとも不思議な光景です。近代的な街並みに突然あらわれる遺跡という表現がぴったりかと思います。

ちなみに「プクリャーナ」という読み方はケチュア語由来で、スペイン語読みだと「プクジャーナ」や「プクヤーナ」になるらしい。ケチュア語はペルーやボリビアなどアンデス地域を中心に話される先住民の言葉で、スペイン統治の影響で地名の読み方に揺れがあるのも、いかにも南米らしいところです。

この遺跡が作られたのは紀元後400〜700年ごろ。インカ帝国よりもさらに前の時代、リマ文化と呼ばれる文明によって築かれたとされています。マチュピチュが1400年代ごろなので、それよりも1,000年近く古いことになります。
入場はガイド同行が必須ですが、入場料はたったの7ソル(210円)、ガイド料は無料でした。しかも運よく日本語を話すガイドさんが来てくれました。リクエストしていないのにラッキー。遺跡の背景や歴史を詳しく聞きながら見学できたので、理解も深まり、より印象に残る体験になりました。

出土品も展示されています。生贄として壊されたものを修復したものだということ。当時は宗教的な儀式の中で供物を捧げたり、器を壊したりする文化があったそうです。それにしても絵柄がユニークで、現代でも十分受けそうなデザインです。

まだ発見されてから60年ほどしか経っておらず、本格的な発掘が始まったのは1981年のこと。積み上げられたブロックが風化して崩れ、砂に埋もれてただの砂山のようになっていたためだそうです。リマは年間を通じてほとんど雨が降らない乾燥地帯で、風によって砂が堆積しやすく、長い年月をかけて遺跡全体が覆われ、気づかれずに残っていたということです。

これが砂と水で作った日干しレンガ(アドベ)。現代のコンクリートとは異なりますが、土を固めて構造物を作るという発想は古くからあり、こうした技術が後の建築にもつながっていきました。昔の人の知恵はすごい。

遺跡の広さは現在およそ6ヘクタール、サッカーコート8〜9面分ほどの規模です。もともとは現在の3倍以上にあたる18ヘクタール以上あったとされていますが、都市化の波に飲み込まれ縮小してしまいました。それでも中心のピラミッドは高さ25m、7層の階段状構造。石材や木材が少ないこの地域ならではの日干しレンガによる建築ですが、これだけの規模を築き上げているのは当時の技術の高さを感じさせます。

発掘作業員はのんびりしたペースで作業しています。遺跡全体の砂をどけるまでにはまだ30年かかるとガイドが言っていましたが、このペースを見ていると、もうちょっとかかるかもしれませんね。

作業員の姿もユニーク。昔はこんなふんどし姿が一般的だったのでしょうか。外国にもふんどし文化があったとは、ちょっと驚きです。

最後にガイドさんと一枚。チップとして10ソル(300円)をお渡ししました。
ミラフローレスの街並み

スペイン植民地時代の名残を感じるコロニアル調の建物が多く、宿をとったミラフローレス地区は高級住宅地の雰囲気が漂います。

リマは世界でも有数の乾燥した首都で、年間を通じてほとんど雨が降りません。それでもミラフローレスのような富裕層エリアにはしっかり街路樹が整備されている一方、旧市街地には街路樹がほとんどないそうです。

ミラフローレス地区には「プラサ・ベア(Plaza Vea)」という大きくてきれいなスーパーもありました。治安が悪くて怖いという南米への先入観が、どんどん崩されていきます。

鮮魚コーナーは海が近いだけあって種類が豊富。ただ、見たことのないグロテスクな魚もちらほら目につきます。

ペルー国民のメジャーな飲み物、インカコーラ。1.2ソル(約50円)。黄色い見た目が特徴的で、ペルーではコカ・コーラと並ぶほどポピュラーな飲み物だそうです。味は、ちょっと気の抜けたソーダみたいな感じで、あんまりスカッとしません。

アレキパ通り(Av. Arequipa)の中央には歩道が整備されています。ベンチに目をやると……スペインの影響を受けた情熱的な気質が今も残っているのか、街のいたるところに熱烈なカップルがいました。

マクドナルドもやっぱりありました。どこの国に行っても必ずある安心感。ペルーも普通の国だという証拠?

ケネディ公園(Parque Kennedy)のすぐ近くにある「サガ・ファラベラ(Saga Falabella)」。高級感のあるデパートで、衣料品、コスメ、家電やPCまで幅広く揃っています。エアコンが効いた店内は地元の人たちで賑わっていました。

まだチェックインの12時まで時間があるので、海岸へ向かって歩きます。海が近づいてくるにつれて、リゾート地っぽい雰囲気が漂ってきました。
プラヤ・ワイキキ

突き当たりまで来ると、崖の下に海岸線が広がっています。ここは太平洋岸。ミラフローレス地区は崖の上に街が広がり、その下にビーチがある独特の地形です。

このあたりのビーチは「プラヤ・ワイキキ(Playa Waikiki)」と呼ばれ、リマでも代表的なビーチのひとつ。泳いでいる人もいますが、サーフィンをしている姿のほうが目立ちます。海岸まで降りれば泳げるようですが、この海の色ではちょっと……。海水浴というよりビーチでのんびりしている雰囲気で、降りるまでの道のりもかなり急なので、上から眺めるだけにしました。

崖の上には、男女が濃厚なキスをしている彫刻が。これは日本ではまず見かけないですね。先ほどのカップル文化といい、情熱的な国民性がそのまま街に出ているようです。
フライングドッグホステル

ようやくチェックイン。フライング・ドッグ・ホステル(Flying Dog Hostel)です。
ドミトリーで1泊10ドル(950円)。ドミとしては少し高めですが、立地がよく朝食付き。Wi-Fiも飛んでいます。今回はパソコンを持参しているので、Wi-Fiの有無は重要なポイント。まだWi-Fiが当たり前ではないので、ネットが使える環境はかなりありがたいです。

2段ベッドの木製ドミトリーはしっかりした造りで、あまり揺れを感じませんでした。

リマ市内を観光できるオープンデッキの2階建てバスも運行されているようです。地球の歩き方には載っていなかったので、現地で初めて知りました。こういった観光向けのサービスが充実しているということは、思った以上にペルーの治安や観光インフラが整ってきているのかもしれません。

夏とあって暑いですが、湿気がないのでそれほど不快ではありません。ただ紫外線が強烈で、たった半日で真っ赤に焼けてしまいました。
ペルー名物セビッチェ

セビッチェ専門店(Cebicheria)に入りました。似たようなお店が並ぶ中、比較的お客さんが多い店を選びました。

セビッチェ(Ceviche)はペルー、そしてリマを代表する名物料理。魚介類をレモン、塩、胡椒でシンプルに味付けしたもので、刺身好きな日本人には結構ハマる味だと思います。セビッチェ20ソル(600円)、ビール8ソル(240円)。
ビールを2本飲んで宿に戻り、ベッドに横になったらそのままぐっすり。気づいたら19時でした。2夜連続の機内泊でさすがに疲れが溜まっていたようです。
魚介スープ「パリウエラ」
夕食は、チェックインしてきた日本人大学生のD君と一緒に出かけました。新市街地は物価が高めのようで、安い店を探し回りましたが見つからず、結局宿の近くのお店へ。

クスケーニャ(Cusqueña)のローカルビール、黒ビール版を注文。黒ビールというよりカシスビールのような甘い味で、ちょっと微妙でした。6ソル(180円)。

魚介スープを注文。ペルーの定番料理「パリウエラ(Parihuela)」で、カニ、エビ、イカなどがこれでもかと入っています。そして運ばれてきた量がまた半端ない。とても一人では食べ切れません。でも魚介のダシがしっかり出ていて、これがうまい。24ソル(720円)。
夜のミラフローレス

D君と一緒に夜のミラフローレス地区をぶらぶら。夜でも治安が悪い雰囲気はありません。熱々のカップルは夜もいたるところに出没。堂々とされると、むしろ嫌らしさは感じないのですが……。

昼にセビッチェを食べたあたりは夜になってかなり賑やかになっていました。ちょっとした繁華街のようです。ディスコなども並んでいます。
歩いていると、ハッパや売春の勧誘もちらほら。ペルーも普通の街なんだなと、変な意味でちょっとホッとしました。
