鳩間・西表の旅 04 欠航ぎりぎりで鳩間島へ

沖縄
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鳩間島は「瑠璃の島」というドラマで有名になった島で、
人口70人の小さな島。
それまでは石垣島からの定期船は運行していなかったが、
ドラマの影響で観光客が増え始め、
いまでは1日2~3往復運行している。

10月からは冬ダイヤになり1日1~2往復。
8時発のカーフェリーと、9時30分の高速船。

普通だと8時は早いだろう・・・と思うのだが、
やっぱり早起きをしてしまい、7時からの朝食を済ませ、
7時30分ごろにはホテルをチェックアウトした。

理由はホテルでダラダラしてるよりも、
鳩間島でのんびりしてるほうがいいんじゃないかと、
あとはカーフェリーのほうが1,000円安い。
この決断が大正解だったことは後ほど・・・

フェリーターミナル。
石垣島で一番立派だといえる建物だろう。

一昨年新規参入した石垣島ドリーム観光。
オレンジ色がよく目立つ。
カーフェリーといっても高速船タイプなので、結構小型。
鳩間島に行く人は結構多いのかな・・・

この注意書き。
まさかという感じだったのですが・・・

石西礁湖を出たあたりから
北風が強くなり、自分は進行方向左側に座っていたので、
それほど被害はなかったのだが、
北側は・・・かなり波をかぶっていました。

そして三角波が押し寄せるようになり、
船は時折ジャンプするほど。
後ろの車は大丈夫なんでしょうかね・・・

まあかなり揺れていたらしいです。
日常茶飯事だとは思っていましたが。
自分は手すりを持ちながらですが、
立って海の景色をみていたので、
まあこんなもんかなと。

だいたい40分間ぐらい揺られ続きました。
波がおさまり海の色が変わり始めると、
前方に小さな島が見えてきました。
高速船と比べると15分ほど時間がかかるだけで、
55分で鳩間島へと到着です。

ん~何もなさそうだ・・・。

これがほんと第一感想。
石垣を出るときに民宿に電話をするのを忘れてしまい、
そのまま港に到着。
もちろん誰も迎えなどいません。
とはいってもほんと小さな島なので、
トボトボと宿に向かいます。

今回の宿は「ペンションマイトウゼ」。
いきなり宿に行ってしまったのは、
間違いだったようで、
スタッフはここには常駐していないようです。
テーブルで談話していた常連さんに、
スタッフの人を呼んで頂けました。
常連さんの女性の人が、

「船大丈夫でしたか?」

との質問に、自分は「ん?」という感じでした。

「この後の船は、欠航になったらしいですよ。
 揺れたんじゃないですか?」

8時の船で来て正解だったようです。
鳩間島と、西表島の北側にある上原港への航路は、
自分たちが利用した船を最後に欠航。
あやうく石垣島で足止めされるところでした。

西表島の別の港に渡ってから、バスに乗って、
船をチャーターすると鳩間島にはやってこれるらしいですが、
恐ろしいほどの時間がかかります。

自分たちが来た船が石垣には帰るので、
この後の便で帰る予定の人が、
みんな急いで準備をしていました。
果たして自分たちは明日帰れるのだろうか・・・

空は青空なのですが、北風は強いようです。

まだ部屋が準備されていなかったので、
さっそく島内散策に出かけることにした。

友人も「瑠璃の島」は見ていたようだし、
自分も一週間前からDVDでもう一度見た。
見たことある人はご存知だと思うが、
離島の子供が少なくなり、
そしてついにはいなくなりそうになる。
そうすると小学校の廃止となるので、
なんとか食い止めようと、
里子として子供を外部から転入させてくる・・・という話。
個人的には結構好きなドラマだな・・・

ちなみに里子を受け入れる民宿の親父役が、
緒形拳でちょうど3日前に亡くなったばかり。

小さい島なので、島自体が主に舞台になっているが、
さっそく小学校に向かった。

鳩間小学校と中学校の入り口。

オール1階立ての校舎なので、空が広々としている。
後ろに見えるのが立派な体育館。
思っていたよりも大きい。

学校は土曜日で休みだったので、
こっそりと進入させてもらった。
1クラス2人とは贅沢だな・・・

小学校は2クラスあり、中学校も2クラスあった。
思っていたよりも生徒数は多いのかなあ。
人口が70人の割には、
小中あわせて、生徒は10人ぐらいいそう。

粘土細工も沖縄らしくシーサー。
「ごゆっくりみていってください」
と書いてあったので、観光客が見に来ることが多いのかなあ。
さすがに授業中はマズイだろうけど。

校舎からは青い芝生のグランドと、海が眺められる。

贅沢だね・・

鳩間島の唯一の金融機関。
民営化になってもちゃんとありましたね。
残念ながら休みでした。

鳩間島にいくと必ず写真に撮ると思う。
民家の軒先に並ぶ、顔が書かれたウキ。
愛嬌がある顔がかわいいです。

とっても絵になる赤瓦の民家…
といいたいところですが、民宿になってました。
最近のガイドブックには載ってなかったので。

その赤瓦の民宿が「くしけー家」です。
ほんといい雰囲気出してます。

再び港まで戻ってきました。
日中は船の出入りはないですし、
今日はこの後の便は欠航なので、誰もいません。

ドラマでもよく登場した場所なんです。
ほんと港周辺の海も綺麗なんです。
阿嘉島の港はブルーが濃かったけど、
鳩間島の港はエメラルドブルーの海です。

さて、再び戻ってきた理由は・・・

釣りです。
中学校の時以来かもしれません…
1日目の夕方に釣具を買いにいったんですが、
もったいなくて、買ったのはこれだけw
180円で魚釣ろうなんて甘いか。
えさは冷凍の小さい海老です。

しかし、釣れました!
海が綺麗なので、魚が餌を食べる瞬間までよくわかるので、
あわせやすいです。
浮きはいりません。

この魚はちょいとうまそうだな…
と、これは友達が釣りました。
ちなみに友達は竿とリールも買ったので、
だいぶ機動力が違います。

自分は素手で糸を持って釣っていますので、
釣れてもすごいめんどくさいですw

これはスノーケルでもよく見ます。
トラギスです。
キスだったらおいしいかもしれませんね。

ほかにも結構釣れました。
というか魚が見えるんですよね…釣れるはずですw
でも、調理する予定もないので、
ぜんぶすぐに海に逃がしました。

綺麗な海、青い空、離島ののんびりした雰囲気の中、
ひさしぶりにした釣りは、ほんと楽しかったです。

たまに観光客がふらっとやってきては、
釣りの様子をみて、話かけてきてくれました。
そんな仕掛けで釣れるんだ~という感じでしたけどw

鳩間島の民宿は1泊3食が多いようです。
というのも食事処が少ないからだと思います。
明日は午前中に鳩間島を出てしまうので、
1日目につけてもらいました。

ペンションマイトウゼは、
食事場所が離れています。
鳩間桟橋から東に広がる砂浜沿いにある
シーサイドマイトウゼで食べるのです。

12時になると自然とみんな集まってきます。
そしておのおの厨房に足を運び、
準備を始めます。
常連さんがやってくれるのを見て、
見よう見まねで、だんだんとみんな手伝い始めます。

今日の昼食は八重山そばです。
そしてジューシー(沖縄のまぜご飯)。
汁がかくれるぐらいそばが盛り盛り、
見るからにボリューム満点です。
女性だと全部食べるのはほんと大変だと思います。
具は鴨っぽいですね。

半分ぐらいはひとり旅。
そこでだんだんと話をし始めます。
全員で食事をしてると宿泊客と全員顔を合わせるので、
今後話しやすくもなるので良いですね。

食事を終えて、再び宿に戻ります。
友人がちょっと体調が悪いようで、
「寝る・・・」
ということで、ほんとに寝てしまいました。
また午後1時前なのに。

一人旅は慣れてるので、たいして気にもせず、
常連さんと宿の共用スペースで話こんでいました。
すると森のほうから音楽が聞こえてきました。
どうやら「結願祭」という行事があるようで、
観光客も見に行っても良いようなので、
いっしょにいってみることにしました。

祭りが行われているのは、御嶽という、
琉球では信仰の聖域として扱われている場所。
入り口には「観光客は勝手に入らないでください。」と、
書かれていました。
なので、普段は入れない場所なのでしょう。
しばらくはひんやりとした森の中の道を進んでいきます。

ちょうど始まったばかりのようです。
島のほとんどの人が参加してるんでしょうね。
観光客も20人ほどが外から立ち見で見ています。

怪しい仮面。
三線や太鼓の音にあわせての舞踊は琉球ムードたっぷりですが、
誰もが真剣にみているので、厳かな雰囲気があります。

石垣からの船が欠航になってしまったので、
訪れる人がかなり少なく寂しい結願祭になったと、
自治会長さんが話をしていました。
それなのに知らずに観光客がたまたまやってきて、
祭りに出会うのは本当に幸運なことですね。

まだまだ祭りを見ていたかったんですが、
鳩間島をぜんぜん観光していなかったので、
途中で抜け出させていただきました。