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vol.09 聖なる谷のインカ遺跡、ピサック【2009 南米2か月】

前日、マチュピチュからの帰りが遅かったので、翌日は何も予定を入れずにおきました。11時前までは日記を書いたり写真を整理したりのんびり過ごしました。

追加でインカ遺跡へ

予想以上にマチュピチュ遺跡がよかったので、別のインカ遺跡も見たくなった。クスコの近くには聖なる谷と呼ばれるエリアにインカ遺跡が点在していますが、さすがにこの時間からツアーへの参加はできません。クスコから約30分のピサックという遺跡があり、ちょうど木曜日は市場も開かれているとのこと。路線バスで行けるとのことで、さっそく向かうことにしました。

クスコに来てから初めて、雲は多めでしたが日差しがあって暖かい一日になりました。アルマス広場では子供を連れた家族連れが遊ぶ姿が目につきます。

クスコで一番人通りと車どおりが多いソロ通り。この先にピサック行きのバス発着場があるはずです。

バス乗り場はガレージ内にあってわかりづらかったのですが、すぐに「ピサック?」と声をかけてきました。

もうすぐ満員のミニバスが待っていて、自分が乗り込むとすぐに出発しました。途中のバス停には止まらず、直行するタイプのようです。

盆地を抜けるために坂道をどんどん上っていきます。窓際ではなかったのが残念でしたが、クスコの町が一望できました。

約30分でピサックに到着。運賃は3ソル(90円)。マチュピチュ方面へと続くウルバンバ川沿い、聖なる谷の町のひとつです。右側の山の頂上に遺跡があるようです。

ピサック市場をぶらぶら散策

市場のある場所がすぐにわかるほど、ピサックは小さな町のようです。

市場に並ぶ野菜は比較的カラフルなものが多く、真っ赤なトマトが目を引きます。実はトマトの原産地はこのアンデス山脈。まさに故郷の大地で育ったトマトです。

あとは観光客向けのお土産ばかり。観光バスも数台停まっていて、地元向けというより観光向けの市場といった感じで、ちょっとがっかり。

いわゆる写真を撮ってお金をもらう人たち。子供たちは笑いもせず、無理やりやらされている感じで思わず笑ってしまいます。1ソル(30円)渡しました。こういう人たちは結構多いですが、それで商売になるのでしょうか?

旅ではお土産はほとんど買いませんが、このチェスセットには惹かれてしまいました。インカvs.スペイン。今のペルー人はスペインのことをどう思っているのでしょうね。小さめのものを18ソル(540円)で購入しました。

これは気持ち悪い。どこかコミカルでもありますが、こんなものを買って家のどこに飾るんでしょう(笑)

ツーリスト向けのレストランもありましたが、市場前のおばちゃんの誘いに乗って、ここで昼食をとることにしました。

ピーマンの中にチーズとにんじんの細切りをソテーしたものを詰めています。ジャガイモのソテーとサラダ、ご飯付き。意外とは失礼ですが、結構おいしかった。これで2ソル(60円)。久しぶりに普通の量でした(ペルーはどこも量が多い)。

お店をしているお母さんの子供たちは、その周辺でうろうろしていることが多い。この子もなぜか看板に張り付いていました。

雨が降ってきたので、コカ茶で休憩。コカの葉を煎じたお茶で、高山病対策としてペルーでは定番の飲み物です。砂糖が入っていて甘く、無料でふるまってくれました。

雨が上がったのでピサック遺跡へ向かいます。公共の交通手段はないのでタクシーしかありません。約10キロで20ソルのところを15ソル(450円)に負けてもらいました。

ピサック遺跡トレッキング開始

山のほぼ頂上まで上がったところで遺跡の入場料を払うのですが、聖なる谷の共通券しかなく70ソル(2,100円)もします。ほかの場所に行く予定がなく明日にはクスコを出ると伝えると、40ソル(1,200円)に安くしてくれました。ペルー人、優しい人が多いですね。

ピサック遺跡の入り口へ。しかしタクシーの運転手が帰ろうとします。スペイン語しか話せないのでまったく意味がわからなかったのですが、英語が話せるガイドが登場。どうやら遺跡がかなり広いらしく、いったん頂上の遺跡を見てから山の裏側を回り、下の駐車場で待っているというのです。下りのタクシー料金は含まれていないそうです。確認不足でした。

助けてもらって申し訳ないのですが、ガイドはお断りして、一人でのんびり遺跡をまわります。遺跡の面積はマチュピチュよりも広いらしいです。

あんまり期待していなかったのですが、見事なまでの段々畑。こんな素晴らしい場所に人がぜんぜんいません。

ここで少しピサック遺跡について。インカ時代に聖なる谷の南側の入り口を守る要塞として築かれたが、同時に農耕や宗教の場としても重要な拠点でした。マチュピチュと同じ1400年代に建設されたらしく、太陽の神殿や日時計、王の居住区などマチュピチュとよく似た構造を持つ。「ミニ・マチュピチュ」とも呼ばれる、知る人ぞ知る遺跡だそうです。

まずは入り口近くの遺跡から。小規模ですが、保存状態がよさそうです。

さていよいよ遺跡トレッキング開始です。タクシーが待っている場所まで約1時間45分かかるようです。そんなにかかるわけがないと高をくくっていましたが、これが甘かった。

雨季とはいえ夏なので暖かく、あちこちに花が咲いています。遺跡がなくても景色がよく、天気にも恵まれて、トレッキングとしても十分楽しめました。

遺跡と花。なんともミスマッチな感じがしますが、これはこれで悪くない。

山の頂上にある遺跡を目指して登りますが、まるで迷路のようになっていて何度も引き返してしまいました。

要塞として作られた遺跡ですから、簡単に侵入できるようでは困りますよね。敵を惑わす構造も、インカの知恵だったのかもしれません。

苦労してたどり着いた分、頂上からの景色は最高です。歩き始めて30分ほど、ようやく他の旅行者と出会い「オラ!」と挨拶を交わしました。それくらい人が少ない。

段々畑の上をずっと歩いてやってきました。マチュピチュでも圧倒された段々畑ですが、ここはさらに規模が大きく、その広大さは想像以上。緩やかに弧を描く段々畑のラインが美しく、思わず見とれてしまう。人の手でこれだけの曲線を山肌に刻み込んだとは、インカの技術の高さに改めて驚かされます。

山麓まで緑が広がる風景はとても綺麗。アルプスの少女ハイジに出てきそうな高原風景。すっかり忘れていましたが、ここは標高3,000mの世界。ほんとうに高原でした。

ミニ・マチュピチュと呼ばれる遺跡

石のゲートをくぐって、山の裏側を目指して歩いていきます。

思わず下を見たくなくなるような崖際の道。柵はしてありますが、信用してはいけない気がします(笑)。

岩をくり貫いたトンネルもありました。ピサック遺跡は変化に富んでいて面白いですね。

トンネルをくぐると、眼下にピサックの町が見えてきました。山の反対側に出てきたことになります。

そして再び遺跡群が現れました。まさに「ミニ・マチュピチュ」と呼ばれる所以がわかります。遺跡自体は小規模ですが、あちこちに点在しているので、面積はかなり広いですね。

ピサック遺跡のハイライト、インティワタナ。ケチュア語で「太陽をつなぎとめる場所」という意味で、太陽神を祀る神殿エリア。赤みがかった石が整然と積み上げられ、マチュピチュの石組みとはまた違った美しさがありますね。

さらに下ったところにも遺跡が続きます。素朴な石積みの家屋跡のようで、ほんとうに人が生活していたんだなと実感できます。ひたすら下りなので体力的にはまだ楽です。

さらに先にも遺跡がありました。崖に張り付いたような遺跡です。しかしタクシーが待っている駐車場とは反対方向なので、ここで断念して引き返すことにしました。

最初に見た段々畑のさらに下に、より大規模な段々畑が広がっていました。一番下は川の近くまでつながっています。もしかして歩いて下りられたのでは…でもタクシーが待っているはずなので戻ります。

最後に登り坂が続いたのですが、想像以上にきつかった。なんせ標高3,000m以上ありますからね。そのままピサックの街にくだったほうが楽だったなあ。トータル2時間以上歩きました。

お土産売りの子供。親も大変ですが、付き添う子供も大変ですね。自分たちが最後の客と思ったのか、長い距離を歩いて近づいてきました。いったいどこからやって来たのやら。そんなに売れるわけでもないだろうに。

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ピサックからの帰りは大きなローカルバスでクスコへ。各駅停車なので40分以上かかりました。坂道を登るパワーもなく、乗降も多かったのが原因です。行きのミニバスは速達タイプだったのかも。運賃も3.2ソル(96円)と少し安かったですね。

またも雨、クスコ最後の夜

明日クスコを離れることにしたので、少し散策しました。街角に描かれたカラフルな壁画に足が止まります。観光客も何人か写真を撮っていました。

サント・ドミンゴ教会へ立ち寄りましたが、怪しい雲行きになってきたので、入場せずに宿に戻り始めるとこの日もやっぱり雨が降ってきました。雨季だから仕方ないですね。

旅行会社で明日のプーノ行きのチケットを買い宿へ戻りました。

少し部屋でゆっくりしてから夕食を買いに行こうとすると、同じ宿に泊まっていた日本人の女性が「このあたりで日本語が打てるネットカフェ知りませんか」というので、自分のパソコンをそのまま貸しました。
また今後のためにネットカフェで日本語入力する方法(日本語入力できないことが多い)を教えたり、ちょっとパソコンオタクぶりを発揮しました。

ナスカ以来久しぶりに日本語をゆっくり話せて、気分がよかったです。

彼女たちは明日マチュピチュに行く予定で、駅までタクシーを頼んでいるとのこと。申し訳ないので断ったのですが、御礼させてほしいと強く勧めてくれるので、ありがたくバス乗り場まで同乗させてもらうことになりました。

近くの売店でパンケーキと牛乳を購入して、軽い夕食にしました。4泊したクスコを離れ、明日はプーノへ向かいます。