中華の洗礼、放置…(2012US01)

2012 ヨセミテ
2012 ヨセミテ

2011年のゴールデンウイークで、アメリカの大自然に魅了され、
2012年もアメリカの国立公園に目標を設定。

だがこの時期だと、アメリカの国立公園は標高が高かったり、緯度が高いところが多く、
まだ雪が残っていて、行ける場所も意外と限られる。

以前から行きたいと思っていたヨセミテ国立公園。
4月下旬だと、まだ雪の為、走れない道や歩けないトレイルがあるらしいが、
基本的に問題なさそうである。
地球上最大の木をふくめ巨木が立ち並ぶセコイヤ国立公園には興味がわくが、
ロサンゼルスやサンフランシスコなどの都会には興味がない。

そこで思い切って、欲張ってメキシコにも行ってしまおうというスケジュールを組んだ。
ロサンゼルスから往復4万円弱なら、それほど高くない。
ひさびさにスペイン語圏も行きたかったし、ティオティワカン遺跡も見れる。

しかし、この欲張り作戦は失敗に終わってしまい、
メキシコには行くことは出来なかった。

理由は、いくつものトラブルが重なり、予定通りに乗継ぎできなかったからだが、
そのトラブルの大半は、エアチャイナ(中国国際航空)が原因で、
大変な労力と時間を費やした。

しかも、比較的安かった航空代金につられて中国国際航空を利用したのだが、
アメリカとメキシコ間の航空券とメキシコのホテル代が払い戻し不可の為、
結果的にはかえって高くついてしまったという・・・散々な結果だった。

CA928便 13:50出発 北京行き。

機材が到着したのだが、係員がエンジン部分をいじっている。
荷物を載せようともしないし、給油もしようとしない・・・おかしい。
そして嫌な予感はあたった。
機材メンテナンスで、しばらく出発できないというアナウンス。

安全の為、乗り継ぎ時間を6時間確保していたので、
まあ乗り継げるだろうと、この時はさすがに乗り継げるだろうとは思っていた。

簡単な昼食が配られた。
しかし、昼食を食べ終わったところ、再びアナウンス。

機材トラブルの為、出発が夜10時ぐらいになるという。

乗り継げない!
地上係員に聞きに行くと、乗継予定がある人は、
次のエアチャイナの便に振り返るので、問題ないという。
一安心。

その他の人は、出発まで時間があるので、
ホテルの部屋を用意するので待機するということで、移動していった。

CA872便  15:40発北京行き。

すでに1時間の遅延が発表されていて、
1時間遅れで出発したとして、乗継時間が2時間ちょっと。

しかし、予定の離陸時間をすぎて、17時10分すぎに機材が到着。
本当に乗継できるのか・・・ 心配になってきた。

4時間のフライトだから、18時に出発したとしても、1時間は確保できる。
18時前に、搭乗開始しはじめた。
なんとか間に合ったかなと思ったのだが、
座席についてから飛行機が一向に動かない。

「到着地の天候が悪いので、このまま待機します。」

そして、離陸してもないのに、機内食が配られ始めた。
中国語と英語のアナウンスのみだったのだが、

「Enjoy Dinner」

この一言だけ。

うな丼がメインの機内食。
乗継ぎできるかが瀬戸際だったので、味わう余裕もない。

そしてこともあろうか、配られて5分ぐらいで、飛行機が突然動き出した。
まだ食べ初めて間もないし、キャビンアテンダントは回収にもこないので、
乗客はトレーを手にもちながら、離陸・・・。

19時すぎだった。
到着するのは22時ごろだろう。
乗り継ぎ便の出発時刻は、22時だから、基本的には乗継できない。

日本だったら連絡を入れてくれて、待ってくれるだろうが・・・。
ちょっと期待して、 キャビンアテンダントに乗り継ぐ事を告げると、

「Impossible。」の一言。

謝罪もなしです。
僕が聞いたのを皮切りに、まわりの人も乗継ぎのことを聞き始めたが、
ほぼ同様でした。
あとはなんとか乗り継ぎ便が待っていることだけを祈るしかありません。

隣の席の日本人の中年男性の方が、「大変ですね」と声を掛けてくれました。
彼は、中国人と結婚した娘に会いに行くのですが、
この日は歓迎パーティーをしてくれる予定で、空港に迎えに来てくれているそうです。
しかし、4時間近く遅れています。

言葉は出てこなかったですが、
「なんで中国人なんかと結婚したんだ・・・。」という顔の表情でした。

眼下に都会の明かりが見えてきました。
中心に大きな川が流れていていたので、だいたい形からわかりました。
ソウルです。
東京以上に人口が密集しているだけあって綺麗でした。

北京に到着したのは、定刻より3時間27分遅れの22時07分。
少しの期待をもって、降りて急ぎ足で乗り継ぎカウンターを目指し、
乗り継ぎ便のチケットを見せるも、やはり駄目でした・・・。

そして、パスポートには、2日後の日付と、
ロサンゼルス行きの便名の書いたシールが貼られ、
空港のチケットカウンターで再度、手続きをしろと案内されました。

当初、搭乗する予定だった飛行機の機材トラブル、
振り返られた便が、到着地の天候が悪いため、離陸遅延・・・
2つのトラブルが重なりました。

北京に着くまでの飛行機の中で、だいたいの覚悟はできていたのですが、
大変なのはここからでした・・・。 

預けた荷物がターンテーブルからまったく出てきません。
まさかのロストバゲージか。
手荷物の行き先がロサンゼルスになっていて、載せるはずの便がないので、
空港内にはあるはずなのだが・・・

係員に聞くとエアチャイナの手荷物案内所で尋ねてくれということでしたが、
行ってみると、多くの人で、大変な混雑でした。

受付するまでに長い順番待ち、結局は荷物がどこにあるかも分からないとの事。
荷物が見つかったら、連絡するというが、今後の予定も、ホテルも決まってないので、
とりあえずは、ねばることにしました。

まわりの人も似たようなケースの人ばかり。
わりと荷物が出てきて、引き取っていくという人もちらほらいたので、期待できそう。
受付してから40分後ぐらいに荷物が見つかったという連絡を受け、
荷物を受け取って、中国に入国したのは、到着後1時間半が経過し、
日付が変わろうとしているころでした。

今夜、寝る場所のことも心配しなければなりませんが、
まずは新しい予約記録をつくってもらうことが優先。
それ次第では、北京を観光して、北京ダックで食べるかという気持ちでした。

チケットカウンターに並び始めましたが、ぜんぜん進みません。
ほとんどの人が、乗り継ぎできない為に、新しい予約を作っているようですが、
何日間も予約がとれない人もいたり、大半がクレームをつけていて進みません。
結局、1時間以上は並びました。

新しい記録は2日後ではなく、明日の昼過ぎの便でした。
もう一度、メキシコまでのチケットを買いなおせば、
当日中に乗り継げて、当初の予約していたホテルの2泊分は確保できそうです。

この時点で、すでに深夜1時20分。
さすがにエアチャイナが、今晩の宿は用意してくれるとのことで、
係員についていき、大型バスに乗り込みました。

タクシー乗り場は、大変なことになってました。
到着便が遅延だらけだったのでしょう。 
公共交通機関もないため、人が殺到したのでしょうが、
ただでさえ列に並ばない中国人だから、その混雑ぶりは祇園祭のようでした。

そんな風景を横目に、もうすぐゆっくり寝れると思ったのですが、
甘くはありませんでした。
ホテルの場所が分からなかったのか、道を間違ったのか、
はたまた空いてるホテルを探しながらだったのか。 
1時間半ぐらい、バスはウロウロと走り回ってました。

結局、ホテルに到着し、部屋にはいったのが深夜3時前(時差考えたら深夜4時)。
明日の空港行きのバスは、7時に出るので、
シャワーを浴びたり、準備する時間を考えると、3時間寝れたら良いほうか・・・。

搭乗予定機の機材トラブルで、大幅遅延。
振り替え便が悪天候で遅延。 
乗り継ぎできず。
なかばロストバゲージで1時間半待つ。
チケットカウンターで振り替え便予約で1時間待つ。
ホテルへ向かうバスが1時間半うろうろ。

とんでもないトラブル続きの1日でした。
トラブルの中にも、謝罪もなく、また愛想のない中国人スタッフ。
体力的なことより精神的に疲れきりました。

旅にトラブルはつきものとはいえ、
ここまで続くと、笑うしかないですね。