砂漠から大都会サンティアゴへ

就寝前に夜食のパンとジュースが配られた。車内では映画やバラエティ番組が流れていて、くだらないギャグにみんなで笑ったりしていた。
途中、アントファガスタという街で多くの乗降があったのは覚えている。そこから先はぐっすり寝てしまっていたらしい。ラッキーだったのは、朝まで隣の席が空席のままだったこと。

6時を過ぎてようやく外が明るくなってきた。緑のない世界がずっと続いている。

朝6時。朝食代わりに配られたのはビスケット。バス会社のオリジナルパッケージだ。さすが最大手。
朝7時。セレナという街からは、バスが完全に満席になった。各都市での停車を繰り返すので、思ったより時間がかかっている。

10時過ぎ。ようやく太平洋が見えてきた。もう標高は100mもないだろう。すっかり緑も濃くなってきた。

10:16、昼食休憩でドライブインに立ち寄った。建物はとてもきれいだ。

一番安かったミートパスタセットで1,590ペソ(約270円)。量もちょうどよく、パスタもぶよぶよしていないので、まあまあ。

なぜかキーロックしてしまったらしく、バスのドアが開かずにしばらく立ち往生。

ドライブインの前。だいぶ南国らしい景色になってきた。海もすぐそこのようだ。15分ほどして無事開錠、予定より20分経過して11:20に出発。

道路は片側2車線の高速道路。チリは想像以上にきちんとした国のようです。

13時ごろ、正面の遠くに雪をかぶった巨大な山が見えてきた。南米最高峰のアコンカグア(標高6,960m)だ。この大きさと存在感、他に考えられない。サンティアゴはもうすぐだ。

16:16、サンティアゴのバスターミナルに到着。約22時間の長旅がようやく終わった。2泊分シャワーを浴びていないので、早くシャワーを浴びたい。
ヨーロッパの街並み、サンティアゴ

ターミナルからセントロまで地下鉄で移動する。運賃は400ペソ(約66円)。昨日までいたボリビアの高地とは世界が違いすぎて、完全に田舎者が都会に出てきた気分。

車内はガラスが多く、車両連結部も絞られていないので、明るくて開放的。NYの地下鉄とはえらい違いである。

地下鉄の駅を降りて、宿探しにいこうと歩き始めると、D君とばったり再会した。24時間前に別れたばかりなのに、この偶然には、ほんと笑うしかない。
せっかくなので一緒に宿探し。
石畳の道沿いに欧風の邸宅が並ぶパリス・ロンドレス地区にある「Hotel Plaza Londres(ホテル・プラサ・ロンドレス)」に泊まることにした。1922年に整備された歴史ある小さなエリアで、セントロの中でも雰囲気の良い一角だ。2人で1部屋使うことで5USD安くなって15USD(1,425円)。決して安くはないが、朝食つきで外観からしていかにも格式があり、即決した。

今日は日曜日。店はほとんど閉まっていて、人通りもほとんどない。街並みといい、日曜日の店の休みっぷりといい、サンティアゴはヨーロッパそのものだ。行ったことはないけど、ヨーロッパは日曜日にほとんど店が開いていないと聞いたことがある。

旧市街の中心、大聖堂や博物館など歴史的な建築物が並ぶアルマス広場へ。大道芸のショーが行われており、人垣ができていた。
写真を撮っていたら見つかってしまい、大道芸のおっちゃんに呼ばれてその輪の真ん中へ。おっちゃんは少し英語がわかるらしく、私との即席トークショーが始まった。おっちゃんが私の言葉を大きな声でスペイン語に訳すたびに、周りがどっと笑う。なんと訳されていたのやら……。まあでも、なんだかんだ楽しませてもらった。

それにしても、ここが旧市街とは思えない。ショッピングモールや高級そうなデパートが並んでいる。いやあ、ここは本当に南米なのか。

チリに入ってから、カップルのいちゃつきぶりが明らかに増した気がする。路上の真ん中でもお構いなしだ。

広場の周辺ではチェスをしている人たちがいる。そういえばリマでも屋外でチェスをしていたなあ。麻雀や将棋じゃないところが、なんかおしゃれ。
絶品海鮮スープ「パイラ・マリーナ」

安食堂街の一角のレストランでまずはビール。久しぶりの生ビールだ。やっぱりビールは暖かい場所に限る。サンティアゴの標高は500mちょっとなので、普通に南半球の夏を感じられる。ほんとしばらく高地で寒かったからなあ。1,600ペソ(266円)

頼んだのは貝がたっぷり入ったスープ、3,990ペソ(約662円)。チリの伝統的な海鮮スープ「パイラ・マリーナ(Paila Marina)」だ。大きなアサリとムール貝が大量に入っていて、貝の出汁が濃厚に効いた一品で、器もかなり巨大。味は抜群だったが、あまりの量の多さに完食できなかった。

店内ではサッカーの試合が放映されていて、客も従業員も全員テレビに夢中だ。会計しようと呼んでもしばらく気づいてもらえなかった。

路上の売店で発見したのが「HENTAI」と書かれた雑誌。思いっきり日本語やん。表紙には「PARA MAYORES DE 18 AÑOS(おそらく18歳以上向け)」とある。夜になると路上でエロDVDも普通に売っていた。

夜の路上では、女性が歌い音楽をかけると自然と人が集まり、みんなで踊り始めた。何かのイベントなのかただの自然発生なのかはわからないが、チリ人って意外と陽気なのかもしれない。

これが泊まっている「Hotel Plaza Londres(ホテル・プラサ・ロンドレス)」。中心部からも近いが、ちょっと落ち着いた場所にあって雰囲気も良い。ただ夜は人通りが少なくなるので、ちょっと怖い気もした。

