目が覚めると身体が軽くなっていた。シャワーを浴びて、さっぱりした。こんなに長い時間寝たのは何年ぶりだろうか。いつも以上に清々しい。年に一度も風邪引かない体質なので、こういう気分を味わったのはひさしぶりだ。
ドミトリーのほかの旅行者はまだ寝ている。さっそくオアハカ散策へでかける。
オアハカにある歴史的な建造物もモンテアルバン遺跡とあわせて、世界遺産に登録されている。
ラソレダード教会
青空がいつも以上に青く見えた。
ローマ カトリック教会。1682 年から 1690 年にかけて建てられバロック様式の教会。
中が開いていたので久しぶりに教会のなかに入らせて頂いた。
オアハカの守護聖人であるソリチュードの聖母像が掲げられている。
かつては数百のダイヤモンドや真珠で装飾されていたらしいが、1990年代に盗難にあったらしい。
なんと罰当たりな…
ソリチュード聖母が現れたという奇跡の場所に建てられたが、
その後も度重なる地震の度に修復してきたという。
マセトニオ・アルカラ通り
オアハカの目抜き通り。
民芸品やお土産物などを扱うショップ、レストランなどがあり、歩行者天国になっている。
まだお店は開いていないが、人通りはそれなりに多く、
シャツを着た人も多く見かけたので、住民の徒歩移動としても重宝されているようでした。
サント・ドミンゴ・デ・グスマン聖堂
100年の歳月をかけて完成したサント・ドミンゴ・デ・グスマン大聖堂。
サント・ドミンゴという名前は、ドミニカ共和国の首都の名前で、
その名の通り、ドミニカ人によって建築された大聖堂。
メキシコ独立戦争では兵舎として利用された時期もあったそうです。
内部の装飾は美しいが、既視感があってそれほど感動はしない。
中南米の旅行をしていると、同じような感覚になる人は多いと思う。
もしかしてヨーロッパでも同じなのかも。
オアハカ文化博物館
併設の博物館。昨日、モンテ・アルバン遺跡の出土品の大半が、こちらに展示されているということで訪れました。いつもなら入館料が必要な博物館や美術館には行きませんが、昨日のモンテ・アルバン博物館の展示品を見ていて興味が湧きました。
元修道院だったという室内も美しい。
アーチ状の天井が美しい部屋にテーマごとに展示されています。
モンテアルバン遺跡だけでなく、ミトラ遺跡の出土品も展示してるそうです。
日本含めた東洋文化にはとても理解しがたい出土品の数々。
見ていて面白いし、とても癒される。
古代の人たちは、もしかして宇宙人だったのかと思わせるほどユニークです。
これも当時の流行だったのかもしれないですね。
建物のすぐ後ろには民族植物園があります。
展示品に釘付けだった目を、外の景色を見てリフレッシュできます。
ちょっとしたアート作品になりそうで、家に飾ったら楽しそう。
スペイン語の案内しかないので意味不明ですが、見ているだけでとても楽しい。
モンテアルバン第7号墳墓からの出土物
ヒスイで覆われた頭蓋骨
精巧な頭飾りをつけた死者の神ミクトランテクートリ
100年の歳月をかけたという元修道院の建物は美しい。
これが博物館の建物として利用されているのだからほんと贅沢です。
キリスト教のゾーンはね…あまり好きではないかな。
キリスト教を嫌っているわけではないけど。
博物館の2階から。
正面のサントドミンゴ広場は、歩行者天国のマセドニオアルカラ通りと繋がっています。
街歩きも楽しそうだし、そろそろ外の空気が恋しくなってきました。
まだ展示ゾーンはありましたが、
モンテアルバン遺跡の出土品はほぼ見たので、博物館を後にしました。
見ごたえがありすぎて随分と時間が経過してましたが、
モンテ・アルバン遺跡の出土品はこれですべてではなく、
メキシコシティにある博物館にも展示されているそうです。
それは行かなければ…
オアハカ周辺にも先住民が暮らしていた名残で、織物の技術が継承されているそうです。
市内にはオアハカ織物博物館もあります。
なかなかツボなんですが、持って帰るときに壊れそうで断念。
ほんとオアハカの中心部はどこを歩いても美しい建物ばかりです。
カラフルなコロニアル建築とバロック様式の教会が見事に融合しています。
チョコレートシェイク
オアハカはカカオの産地ということでチョコレートの専門店もあります。
チョコレートいうより、日本でいうココアに近い感じがしました。
そんなに甘くなくないので飲みやすかったけど、量が多くて飲みきるのは大変でした。
ちなみにココアとカカオは同じ意味ですが、
日本だとココアという飲み物が定着してるので違うものだと思ってました。
ソカロに面したテラスでランチ
カカオの産地ということで、モーレというカカオソースを使った料理が有名です。カンカンにいたときにチャレンジしたのですが、自分的にはかなり外れでした。本場なら美味しいかと思って、きちんとしたレストランに入店したのですが、やはり気乗りせずに別のものを注文しました。メインディッシュが甘いのはね…
天気も良かったのでソカロの公園に面したお店で昼食をとることにしました。
いかにもツーリストって感じですが、ソカロの雰囲気が良かったので。
パラソルの日陰なら涼しそうだったので、屋外のテーブル席に案内してもらいました。
Chile Rellenos 78ペソ 624円
コーラ 26ペソ 208円
78+26+チップ16ペソ= 120ペソ 960円
高級店の部類に入るのでしょうが、この雰囲気の中で食べられたら安い。
昨日は同じものを市場の中で食べたので40ペソでしたが。
辛さはマイルドだったので観光客向けにアレンジされてたのかな。
中にはチーズが入ってて美味しかった。トルティーヤは食べ放題です。
ソカロのすぐ近くにあるオアハカ大聖堂(カテドラル)
オアハカ州のローマカトリックの本拠地。
1640年に大聖堂は完成しましたが、2度の地震での修復を経て、現在の姿になったのは1733年だそうです。
1931年の地震でも、塔の上部が壊れてしまったそうです。
Mercado Benito Juárez
お土産物を販売しています。
AJOとかいて、アホと呼びます。
チレですね。
焼き肉もけっこう有名らしい。
現地民で賑わっていました。煙もくもくさせて、楽しそうでしたね。
夕暮れ時になって再びソカロにやって来ました。
昼間に来た時よりも人が増えています。
ちょっと小腹が空いたのですが、近くからいい匂いが…
Queso(チーズ)を入れるか聞かれたので、お願いしました。
チーズハンバーガー、めっちゃうまい!
焼きたて、出来立ては、最高です。
たまにジャンクフード食べると美味しいですよね。
夕暮れのオアハカ散歩
歩行者天国のマセドニオ・アルカラ通り
観光客ではなく、通勤や通学で歩いている人が多いようでした。
昼間の雰囲気も良かったけど、夜もまたいいですね。
変にどんちゃんしてない(騒がしくない)雰囲気も気に入りました。
中心部にいる限り、治安の不安はまったく感じませんでした。
夜のソカロ周辺はお祭り騒ぎのようでした。平日だというのに多くの人。
オアハカ最高でした。メキシコ、いや中南米で住むならこの街ですね。
コロニアル建築の建物はどこも美しく、ローカルな市場も身近にあり、
世界遺産に登録される歴史的建造物も含めて徒歩圏内で移動できる。
高原地帯で夏でも程よい暑さ、いろいろあげればキリがないけど、
やっぱり人なんじゃないかな。
オアハカには東南アジアのタイのような緩さを感じます。
人々の表情がとても穏やかなのです。
だから旅行者も身構えることなく、自然体で過ごせる。
オアハカ人の穏やかさがなんとも言えない心地よさがありました。