2009|知多半島の先、篠島でふぐ料理1泊2日

中部地方

2009年12月19日

今年初の大寒波がくる予報でした。
北陸や岐阜方面では雪予報で、名古屋でさえ雪が降っていました。
で、そんな中、知多半島の篠島へふぐを食べにいってきました。

1日目

さすがに大津でも風がびゅーびゅーと吹いていました。
新名神が開通してからは、愛知はかなり近く感じるようになりました。
大津を9時半すぎに出発。

1219-1

名古屋港にかかる名港トリトンという3つの橋のひとつ。
青空も広がり快晴。
通るたびにここの写真撮ってる気がしますね。

黒牛の里

知多半島の中ほど半田にある「黒牛の里」にいきました。

火曜日から土曜日はランチがありますが、
その中で一番上の「知多牛上味くらべランチ(2,835円)」を注文。

・上ネギ塩ロース(右上)
・上ロースカルビ(上)
・特選ロース(下)
・地養鶏、焼き野菜、ごはん、味噌汁、漬物、ドリンク

ランチにしては値段もそこそこですが、
この肉質をみると納得というより、むしろ安く感じます。
あまりしられていないですが、知多牛というブランド牛です。
で、ここ黒牛の里は直営店。

1219-4

目の前のテーブルで熱された溶岩の石板で焼きます。
肉質はジューシーですが、かなり脂はさっぱりしています。
わりとさっぱり目が好きな人、特に女性向けな感じです。
とはいっても納得の肉質、値段に大満足でした。

予約してからいきましたが、オープン時には満席で、
入り口に満席の札がはられていました。
週末にいく場合は予約していったほうが良いと思います。
観光客だけではなく、地元の人のほうが多かったと思います。

INAXライブミュージアム

1219-5

焼き物の町、常滑にあるINAXライブミュージアムにやってきました。
今回は陶芸体験です。
何種類かの体験がありますが、スタンダードにやきもの体験にしました。
ひとり2,500円です。

1219-6

INAXが経営しているだけあって、施設は綺麗でした。

1219-7

手前に置かれている粘土が自分の分になります。
乾かないように濡れタオルで包まれています。

1219-8

最初は手で伸ばしていき、自分のつくりたいものに、
近い形にしていきます。
最後は、好みの厚さの添え木をして、棒で均一に伸ばします。

1219-9

色々な型紙が用意されているので、
自分の好みの型紙を粘土の上におき、
ひとつ上の写真の左上におかれている金具でカットしていきます。
このときの手前側は裏側になるので、
焼き上がりの色を指定するスタンプを軽くおして裏返します。

1219-10

そしてカットした場所が少しギザギザとしてしまうので、
濡れたスポンジで綺麗に仕上げていきます。

1219-11

最後にお皿の縁を反りげていきますが、
自分は平たいお皿にしたので、少しだけにしました。
なんとなく指で押した形跡が残ってますねw
あとスタンプが用意されているので、
全体的におすもよし、ワンポイントもよしですが、
自分は魚のスタンプをワンポイントでおしました。
これで完成です。

粘土もあまっていて、時間のある限り作ってもよいとのことだったので、
どんどん作っていきました。

1219-12

木の葉型です。

1219-13

丸型です。
このあたりだと固まりから10分もかけずに、完成しました。
最初はめんどくさそうなので1個だけのつもりが、
意外とはまってしまいました。

焼き上がりまでは2ヶ月かかりますんで、着払いで送ってもらいます。
2,500円でこれだけつくれるなら結構楽しいですね。
ほかの焼きものも、作ってみたくなりました。
滋賀県にも信楽焼きなるものもありますし。

2ヵ月後が楽しみです。

1219-14

知多半島の東側にでてきました。
とっても風が強く、北風の影響で伊勢湾内とはいえ波が高かったです。

1219-15

師崎(もろさき)という港から、船で篠島へ渡ります。
高速船でわずか10分の距離です。
週末ということもあり、わりと混雑していました。

1219-16

さすが12月の冬至前、日が暮れるのが早いです。
ちょうど波が半島にさえぎられるようになっていたので、
思ったよりも揺れることはありませんでした。

港からは送迎のバスで宿に向かいます。
港からは一番遠いあたりになる篠島海水浴場の南側にある、
ギフヤ旅館にお世話になることにしました。

ギフヤ旅館

1219-17

わざわざ旅館の外で、女将さんが待ってくれていました。
ほんと風の強い寒い中だったんです。
こういう心遣いの中からも、
この旅館は期待できるなあと感じさせてくれます。
部屋は角部屋で、海水浴場の眺めが綺麗でした。

大浴場もありますので、体を温めてから夕食をいただきます。
別部屋の個室でゆっくりと食べることができました。

1219-18

席に座ると、てっさ、お刺身、ゆでだこが運ばれてきました。
二人分とはいえお膳いっぱいの料理に心弾みます。

1219-19

ふぐのひれ酒。
これは別料金で945円ですが、大きなヒレが2枚。
火をつけてアルコールを飛ばして・・・
香ばしい味わいがたまりません。

1219-20

前菜の三種盛り。
のりの酢漬け、いわしの子供の酢漬け、たこわさ。
すべて自家製。
女将さんがつくっている甘酢をつかっているとのことで、
酢漬けがどれもやさしい味わいで、美味しかった。

1219-30

最初に篠島名物の真蛸。
あつあつ茹でたてを女将さんがもってきて、
はさみで切って、まるまる一本かぶりついてくださいとのこと。
熱々でかぶりつくとふぐの旨みがぎゅっとひろがります。
柔らかいながらも、歯ごたえも楽しい、
海際の旅館ならではの醍醐味のある一品です。

1219-21

そして一番の楽しみ、てっさです。
2人前ですが、十分な量です。
すきとおった薄作りがとても綺麗・・・料理人の技が光ります。

1219-23

<大きいサイズ>

浅葱に3枚ほど巻いて、自家製ポン酢につけます。
コリコリとした歯ざわりがたまりません。
やっぱり天然とらふぐは身が違いますね。
一昨年、若狭で養殖を食べたんですが、
天然だと身の張りがぜんぜん違います。

1219-24

湯引き。
皮ではなく、皮に近い部分の身だと思うのですが、
ぷりぷりとした食感がたまらない一品でした。

1219-25

皮の湯引きと白菜、カイワレ大根のサラダ。
皮のコリコリ、ぷりぷり感と白菜のしゃきしゃき感が楽しい。
これもポン酢でいただきます。

1219-26

ふぐ寿司。
ひとり2個です。
さっぱりしたふぐの身が酢飯の甘さによって引き立ちます。

ふぐのひれ酒をちびちびとやりながら、
新鮮な海の幸を堪能・・・幸せな時間です。

1219-27


船盛りです。
これもふたり分です。
真鯛の姿造りに、あわびのお造り・・・贅沢すぎます。
真鯛は篠島周辺ではよく釣れているそうです。
身は引き締まっていて、心地よい歯ごたえが口の中に残ります。

1219-28

そしてあわび・・・
コリコリしていて、でもさざえに比べて柔らかい食感がたまりません。
ほんのりとした貝独特の風味が広がります。
新鮮だから肝も生で食べることができました。

1219-29

あと出しの一品。
冷たいもの、温かいものは必ずあと出しです。
温かいものを最初からお膳にあるとほんとがっかりですが、
そのあたりは完璧でした。

ふぐの皮の煮こごり。
ぷるぷるとしたゼラチンの中に、こりこりとしたふぐ皮。
口の中でゼラチンがとけだし、ふぐのコラーゲンが広がります。

1219-31

ふぐの唐揚げ。
衣も薄くかりっと揚げられ、軽く塩こしょうでさっぱり食べられます。
ふぐ料理の中では一番味が濃い料理ですね。
身がほくほくしておいしい。

1219-32

サービスの一品。
ギフヤ旅館名物のじゃこ天です。
さっきのふぐとは違い、こっちはふっくらと揚げられてます。
生のしらすがまだ撮れてると思いますので、
生のまま揚げたのかな。
ほくほく、あつあつでビールが欲しくなります。

1219-33

最後に、てっちり。
部位によって様々な食感が楽しめます。
茹でることによって身の弾力が強くなり、ぷりぷりとします。
また皮に近い場所は、ゼラチンのプルプル感。
ふぐは脂が少ない魚なので、お腹いっぱいでも
最後までふぐは楽しめました。

1219-34

お腹いっぱいでしたが・・・
最後にふぐ雑炊。
鍋を厨房に持って帰って、きちんと作ってきてくれました。
さすがに鍋ひとつ分は食べきることができず。

1219-35

天草でつくったコーヒーゼリー。
デザートまで地産地消、海のものを使うこだわりに感服。

篠島含め、この知多半島沖では、冬の時期はふぐ漁が盛ん。
篠島のふぐは絶品でした。
ふぐはもちろんのこと、ほかの海の幸、料理の技、接客の心遣い、
まさに旅館ならではの料理のコストパフォーマンスで、
ギフヤ旅館にして本当に正解でした。

2日目

1219-36

案の定、朝焼けの頃目が覚める。
この時期、夜が明けるのは6時半ごろ。
昨日は風が裏山にさえぎられずに海の上を風がまっていたが、
この日は昨日に比べるといくぶん穏やか。

1219-37

朝風呂に使って体を温めて、朝食。
アジの開きと、イカ刺し中心。
朝ごはんなのに、イカ刺しがぜんぜん新鮮で美味しくてびっくり。
アジも小ぶりながら脂のってるし・・・
昨日あまったフグ雑炊も温めて持ってきてくれました。

1219-38

ギフヤ旅館です。
思っていたよりも綺麗で、中には卓球場もあります。

今回はフグコース、1泊2食休前日料金で16,800円を利用しました。
値段はふぐなので高めですが、納得の料理内容です。
ふぐの時期以外にもまた宿泊したいと思える旅館でした。

1219-39

晴天の篠島海水浴場。
夏のシーズンにはほんといいロケーションにありますね。
つりもしたかったけど、ほんと風が冷たく寒いので道具すら持ってこず。
まして旅館から外に一度も出ることなかった・・・w

1219-40

篠島島内をぶらぶらするような気候でもないので、
臨時便で師崎港へ戻ります。
帰りは北西の風をもろにうけるため、結構揺れました。

1219-41

師崎の朝市です。
結構たくさんの人で賑わっていましたが、
売っているものは海産物中心というよりも、
海産物の加工品などの地元の人が持ち寄ったもの中心でした。

1219-42

この日は先着で海鮮汁をふるまっていました。
運よくまだ残っていました。
スズキのつみれとあらが入っています。
さすが愛知県、赤味噌仕立てです。

1219-43

蛸の一夜干し(一夜かなw)
もう1軒海産物屋によりました。
こっちは常設の豊浜魚ひろばで、海産物がたくさん売っています。
マグロを夕食用に一柵買っていきました。

1219-44

あとは高速道路にのって、どこも観光せずにすいすいと帰路へ。
温泉に入りたいなあと思い、ぜひ泉質が確かな場所へということで、
三重県大山田にある「さるびの温泉」へやってきました。
もう4回目ぐらいかなあ。

ここの泉質は本当に最高です。
施設も広くて、今月は源泉風呂を広げて営業していました。
1時間半以上ものんびりと温泉につかって大満足。
ちらほらと雪もぱらついていました。

1219-45

そのまま名阪国道をとおっていきましたが、
奈良県内では、なんと道路脇には雪が残っていました。
まあすでにスタッドレスに履き替えているので、
多少の雪は平気なんですが・・・ここまできて雪とは思いませんでした。

11月の冬の味覚「かに」に続いて、大満足の「ふぐ」。
とりあえず、牡蠣あたりは行っておきたいところですね。