2007 奄美大島|3日目

ヤドリ浜
九州

昨日の朝食バイキングに比べれば、
種類も半分ほどでかなり見劣りする。
しかし、デッキで緑の芝生と、青い空を見ながら、
食べられるのでかなりポイントは高く、
朝から南国リゾート気分満点。

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帰りの飛行機は16時25分。
ヤドリ浜で泳いで、シャワーを浴びて、
チェックアウトは11時。
その後、大浜海岸だけは日中に見てみたいと思っていた。
今回の奄美大島行きの決め手となったのは、
JALステージのパンフレットの大浜海岸の写真だから。

1時間ほどヤドリ浜でのスノーケリングを楽しんだ。

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珊瑚は死滅…

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アケボノチョウチョウウオ

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クギベラ

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ミヤコテングハギ?とイッテンチョウチョウウオ

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ゴマチョウチョウウオ

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青い線の魚。名前はなに?

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青い点々が気持ち悪いルリホシスズメダイ

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四角い物体発見。

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ミナミハコフグ。

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黄色いヤマブキベラ。

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定番のツノダシ。

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ヒメシャコガイ。

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なんじゃこら。イバラカンザシ。

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珊瑚を食い荒らすオニヒトデ。
猛毒なので触ってはいけない。
駆除したい~~

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岩場のクマノミ

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クマノミ特集。

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クマノミ特集2

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クマノミ特集3

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すっかり潮が引いてしまったヤドリ浜。

目の前の綺麗な海を独占できる。
マリンステイション奄美は、
部屋はせまく特徴はないが、
目の前にヤドリ浜があり、
他に大きなってものがないのでまるでプライベートビーチ。
またシーカヤックやダイビングなどのマリンメニューも豊富で、
のんびり1日海で過ごすにはよいホテルだと思う。

ホテルは奄美大島のほぼ最南端。
現在時刻は11時。
帰りの飛行機は16時35分だから、
まだ5時間はあるのだが、
空港までの移動で2時間は費やされそう。

いくつものカーブや峠を越えて、
名瀬近くの大浜海岸を目指す。
肝心の天気だが晴れるには晴れているが、
すっきりとした青空が広がっていない。
贅沢なもので2日間晴天だっただけに、
どこか気分がのってこない。

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奄美大島には国内第2の規模を誇るマングローブがあるので、
途中、道路わきから眺めてみた。

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マングローブは水辺の植物なので、
上から見るだけではわからないが、
まわりの山々が日本の風景と変わらないだけに、
どこか国内第2のマングローブの実感がまったくない。

ここでも潮が引いてしまっているのか、
ほとんどがマングローブ部分が干上がってしまっている。

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川辺のあたりでカヌーの準備をしている。
時間的にマングローブカヌーを体験することもできたが、
この景色をみただけではまったく気分がのってこない。
もちろん泳いでシャワーを浴びた後で、
すっきりしているのでまた汗をかきたくないというのが本音。

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車に戻ろうとすると長い坂道を自転車で登ってくる子供。
お~大変だな・・・・・・・と関心して、
通り過ぎると背中には「よっしゃ」の文字。
思わず笑ってしまう。
一度も止まることなく坂を登りきっていった。

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1時間以上走り終えて、大浜海岸にようやく到着した。
しかし見えてきた風景は、
パンフレットの写真とは、かけはなれたもの。
うす曇りの晴れで、潮は引いてしまって干上がっている。
あの風景が見たかったのに…
せっかく来てしまったので大浜海浜公園にある
奄美海洋展示館に入ることにしました。

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施設はそれほど大きいものではなく、
見どころといえば中央にサンゴ礁水槽があり、
色とりどりの魚が泳いでいるぐらいでしょうか。
ただ自分にとっては興味の惹かれる展示内容で、
水族館とは一線を隔していました。
奄美にいる海の危険生物や珊瑚礁の波消しの役目、
また珊瑚の白化減少の状況や、外国からの漂流物。
実際に人間が海に触れるときに、、
身近な情報が事細かく展示・掲載されていました。

やはりショックだったのは、珊瑚の白化減少。
以前、奄美大島また大浜海岸は
綺麗な珊瑚で埋め尽くされていたそうです。
それが1998年の世界的な大規模白化減少がおきたことにより、
人間が普通に泳いでいける範囲の場所では、
ほとんど死滅してしまったようです。

小さな要因はいろいろあるかもしれませんが、
大きな原因は地球温暖化。
実際に、白化減少前と後の大浜海岸の写真を見ると、
失っていくものの大きさに、愕然としてしまいました。

奄美大島は森林と珊瑚に囲まれた島。
まだ開発されている部分が少ないのですが、
海の状況はわりと深刻だと思います。

確かに奄美大島の道は綺麗で走りやすかった。
反面、山を切り崩しトンネルを作ったり、
湾岸部も護岸工事をして道を綺麗にしたり…。
必ずしも便利さと自然破壊は相対するものではないと思うのですが、
実際にはそうなっているのが現実。

1日目に訪れた土盛海岸のおじさんの話を思い出しました。
「昔は珊瑚がいっぱいで綺麗だった」
それは遠い昔の話ではなく、ごく最近のことなのです。

水族館や動物園も、
華やかな部分ばかりを見せるのではなく、
環境破壊などで危機にひんしている現実的などを
もっと見せるべきではないでしょうか。
なぜならそれが実際に起きていることなのですし。

奄美海洋展示館はありのままの奄美を展示していて、
とてもよい施設に感じました。

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大浜海岸でゴミを拾う青年

思ったより奄美海洋展示館で時間を費やしてしまったので、
中途半端な時間しか残らない。
まだ昼食のとっていなかったのだが、
とりあえず空港へ向けて車を走り出した。
できるだけ早く移動したいときに限って、
おそい車が多い。もはやこれも奄美名物。

国道から空港側への道へそれると
いっきに交通量がなくなり、快適。
ついでに食事をとるレストランも少なく、
中途半端な時間になるぐらいならと、
早めにレンタカーを返して、空港に戻ってきた。

空港を眺められるレストラン「奄美食道パルム」で
遅めの昼食をとる。

奄美豚のミンチカツカレーと生ビール。
考えたらレンタカーだったので、
日中にビールを飲んだのは初めてだった。
思いのほかおいしい。
ミンチカツもジューシーでサクッとしたパン粉の感触がよく、
ビールにもカレーにもぴったり。

空港内の売店は小さいものだったが、わりと混雑していた。
東京行きと大阪行きの便がでるわずかな時間だけだとは思う。
奄美土産といえば、鶏飯セットや黒砂糖、大島紬あたり。
自分で欲しいと思えるような魅力的なものは、
少ないけど、かえって余計な出費を抑えられる。

復路の便もやはり空席が目立ち、
搭乗率は7割ほど。
観光地の魅力度の以前に、
航空運賃の設定が、沖縄よりも近い奄美大島行きが高い。
奄美大島にはJALグループの便しか飛んでいないため、
価格競争がないからなのだろうか。
そうなるとパックツアーなどの料金も高くなるだろうし、
敬遠されるのかもしれない。
ただ奄美大島が今のままの「のんびり」とした島で、
あってほしいのなら、今の料金設定を続けてほしい。

沖縄本島の観光化されすぎた雰囲気を嫌う人が、
離島を求めるようになってくると、
必然とこれから観光客は増えてくるだろう。
しかし、石垣島などでは、
昔の面影がないほど観光開発でホテルや別荘がつくられ、
観光客でにぎわい、住民の生活の中にも観光客が浸透している。

主な産業がない離島にとっては、
観光客が落すお金は重要な収入源には違いない。
しかし長い視野にたって観光事業を盛り上げなければ、
一時的なものになってしまうと思う。
この先、珊瑚もなくなり、海が濁り、緑が少なくなり、
豪華ホテルが立ち並び、繁華街にはお土産物屋ばかり。
自分はそんな場所に行きたくはない。

奄美大島には、沖縄ほどの海の美しさはなかったが、
観光客は少なく、観光客本位ではないところがよかった。
願わくはこのままの「のんびりとした島」であってほしい。

飛行機は奄美を飛びたった後は雲の上空を飛んでいたが、
関西圏にはいると雲が切れてきた。
皮肉なことに関西のほうが天気がよかったようである。
定刻通りの17時55分。
大阪の伊丹空港に西日を浴びながら到着。

結果的に南部まで行ってしまったため、移動時間が長く、
また観光というよりは泳いでいる時間が大半をしめたが、
奄美大島の景色とのんびりとした雰囲気は十分に味わえたと思う。
また奄美を中心として、他の奄美諸島にも行ってみたいな。