ホテルでチェックインだけ済ませて、すぐに出発。
ブライスキャニオン国立公園のゲートです。
アニュアルパスを購入済みなので、提示するだけですぐに入れます。
野生の鹿が、道路際まで草を食べにきていました。
ブライスキャニオンには、何箇所か展望ポイントがありますが、
最初にサンセットポイントを目指します。
名前のとおりだと夕暮れ時が良さそうだが、
地球の歩き方には別の場所が良いとのことで、先にいってみます。
道路からは眺望がないので、
展望ポイントにきて始めて見えてるブライスキャニオン。
いくつものフードゥーと呼ばれる尖塔群が立ち並ぶ風景は、圧巻。
渓谷から見下げるように眺めるので、
数多くの尖塔群、遠くの景色まで綺麗に見えるから美しい。
右下のほうに雷神のハンマーと呼ばれる岩がある。
地層によって色は変化している。
色は地層と一致しているから、渓谷が侵食されできた事は容易に想像できる。
渓谷内はフードゥーが立ち並び、まるで迷路のようになっているが、
いくつかのトレイルが整備され歩くことができる。
サンセットポイントからは、一番人気のナバホループトレイルへいけますが、
1ヶ月ほど前にトレイルが崩れたため、立ち入り禁止になっています。
九十九折りの道が右下に見えています。
アメリカにきてから見るだけではなく、無性に歩きたくなっている。
クィーンズガーデンという別のトレイルを歩くことにした。
ここはゲート側に少し戻ったサンライズポイント近くからトレイルがのびる。
標高は2,400mもあるので、 かなり寒くダウンジャケットを羽織って出発。
しかし空気が澄んでいて気持ちが良いし、眺めも良い。
尾根をつたって歩くが、行きはくだりなので楽。
帰りは標高差100mを登り帰すが必要があるので、しんどそうだ。
言葉は必要ないかも。
自然の創造性にはただ脱帽するばかり。
ブライスキャニオン版のスリーシスターズってとこでしょうか。
特徴的な形をしていますが、名前はつけられていません。
尖塔の間は、だいたいがこのように谷になっています。
侵食された砂が流れていってできたのでしょう。
2つの穴が開いていますが、縦に広がって、
いずれは2つのフードゥーになるのでしょう。
ブライスキャニオンのできるまで。
グランドステアケースの中でも、ブライスキャニオンの地層は新しい。
4~5千万年前にあった巨大湖に堆積した石灰を含んだ砂や泥が、
1千万年前からコロラド大地が隆起したときに、
特にこのあたりだけが最上部になった。
川が浸食しはじめると、弱い部分が崩れ始め、
さらに雨がどんどん削っていって、フィンとよばれる崖になる。
土の中の水分が、標高2,500mの冷え込み、また寒暖の差で膨張し、
岩を割れ目を広げ始め、やがてフードゥーとよばれる尖塔になるようです。
<大きな写真>
薄っぺらいフィンとよばれる崖の壁の横をとおります。
これが尖塔ができる前の姿です。
ちょうど上の2枚の写真が、
その侵食の成り行きを写し出しています。
僧侶のような形をした 白色のフードゥー。
青い空とのコントラストが綺麗ですが、
太陽の光をあびて、眩しいほど輝いています。
実際にはこのぐらい大きいです。
様々な尖塔が現れるので、まるで岩の美術館を歩いているようです。
迷宮に迷い込んでいくように、
いくつものカーブを越え、下へ下へとトレイルは続いています。
まるで高層ビル群のようです。
間近でみていた尖塔の先端部も、だいぶ見上げるようになってきました。
中央部分に整備されたトレイルがあります。
トンネルも2箇所ありました。
岩肌の様子をみていると、
人工的に作ったのではなく、自然にできた穴に、
トレイルを整備したようです。
クィーンズトレイルの最深部で、
奥に見ているのがクィーンズキャッスル。
高さは、20m近くありあそうです。
樹木もその間を縫うように、天に向かって伸びています。
侵食で崩れつつあるフードゥーの脆さ、
わずかな空間で天に伸びていく樹木のたくましさ。
いい対比です。
再び同じ道を引き返します。
季節的にはまだオフシーズンなのか、
歩いている人もまばらでした。
同じ道を戻るだけでしたが、まったく風景が違って見えました。
それにしても気持ちいいほどに空が青く、澄み渡っています。
標高の高さが影響しているのか。
尖塔群を眺めながらなので、
帰りの登りもそれほど苦になりませんでした。
展望台から眺めているだけとは、まったく違う世界。
ブライスキャニオンに来たのなら、歩くことをお勧めします。
旅行日:2011年04月30日
記載日:2012年02月01日
夕陽を見るのにガイドブックですすめられていたインスピレーションポイント。
駐車場に車を停めてから、少し歩いて上らなければなりません。
18時30分。
標高は8100feet(2,469m)なので相当冷え込んできてます。
気温は計っていませんが、氷点下になっていることは間違いなさそうです。
周辺にはほとんど人はもういません。
展望ポイントは少しせり出していて、
サンセットポイントよりも標高が高く、見下ろすように見ることができます。
尖塔(フードゥー)の並び方が、さっきよりも整然としていました。
反対側(南側)は、ローマ時代の円形劇場のように放射状になっています。
中央の左側の尖塔が、並び方が特にきれいです。
まるで尖塔を作り出している工場のようです。
崖の斜面が東側で、西日は高台に邪魔されているので、
尖塔が夕陽で照らされることはなさそう。
少し残念だが、この風景を目の前に贅沢は言えない。
中国人グループが賑やかにやってきましたが、あっという間にさっていきました。
さすがに寒かったのでしょう。
写真に写っているのは日本人のご夫婦です。
ほとんどの時間貸しきり状態でした。
みんなサンセットポイントから見ているのかもしれません。
西の稜線に太陽が沈んでいきます。
実際には高台に沈んでいて、地平線に沈んでいるわけではないので、
空もなかなか染まりません。
ようやく遠くの山が染まりだしました。
しかし、眼下の尖塔たちは、すでに暗闇に包まれ始めています。
20時20分。
1時間弱、氷点下の中がんばったが、さすがに打ち切り。
期待していたサンセットショーは見ることができませんでした。
オレンジ色に染まる・・・と書かれていましたが、
地形的に考えても染まることはなさそうですね。
恐ろしいほどに空気が澄み渡っています。
標高も高く、空気が澄んでいるので星空が綺麗なようですが、
本当に寒くて、もう見る気が起こらない・・・。
一度ホテルに戻って、熱いシャワーを浴びて体を温めます。
今回の旅で、一番安かったブライスビューロッジ。
ロッジという名前から、あまり期待していなかったのですが、
部屋も広くて綺麗でびっくり。
シャワールームも結構広かった。
国立公園近くで、1部屋5,700円はかなりお得。
標高が高いブライスキャニオンだけは、
寒いのでまだオフシーズン料金だったのかも。
公園内にも1つホテルがありますが、車で10分ほどの距離なので、
あまりメリットはなさそうです。
近くにベストウエゥタン・ルビーズインというホテルがあり、
お土産店とスーパーが併設されています。
キャンプゾーンもあることから、食料品の揃えも充実していました。
レストランもありますが、閉店時間が間際だったので、
部屋で食べることにしました。
体が冷えてしまって、暖房きかせた部屋でゆっくり食べたい・・・
ふるさとの味・・・
懐かしい味に、日本食を食べてるかのような思いです。
あと体は冷えていても、ビールはやっぱり美味しい。
少し外に出てみて夜空を眺めてみましたが、
ホテル周辺の明かりがあるので、それほどという感じでした。
さすがに寒くて車を動かす気にはなれません。
それよりも、明日の朝日鑑賞が相当気合いりそうです。
最大限の防寒をして、朝6時前には出発したいと思います。
旅行日:2011年04月30日
記載日:2012年03月07日