国道89号線を1時間ほど南下し、マウントカーメルジャンクションからは、
右に折れ、ユタ州道9線へはいります。
天気がよくて車内がぽかぽかして気持ち良いです。
この先は国立公園なので、車も少ない。
道路自体がザイオン国立公園の中を通っています。
この先は車1台あたり25ドルが必要となります。
大きな岩山が近づいてきたら、ザイオン国立公園のサインがでていました。
アニュアルパスを購入しているので、提示して、ニュースをもらいます。
日本語のニュースはありませんでした。
しかし、このニュースには、シャトルバスやポイントなど説明されているので、
結構役に立ちます。
事前にWEB上でダウンロードすることもできます。
http://www.nps.gov/zion/parknews/newspaper.htm
東側の料金所の背景に、白い巨大な岩肌の山がみえてきました。
公園に入るとすぐに驚きの絶景。
網目模様の岩肌が特徴的な、標高2,033mのチェッカーボードメサが正面に。
滑らかな斜面に刻まれた網目は、綺麗なマス目をしています。
道はチェッカーボードメサのすぐ近くをとおっていきます。
登ってみたくなりますね。
車との対比だと、
周囲の岩の大きさがわかると思います。
東ゲートから中心部までは、
ザイオン・マウントカーメル・ハイウェイと呼ばれる道が続く。
台形の巨大の間を道がとおっているので、どこを見ても圧倒される。
ちなみに上の写真はチェッカーボードメサではないです。
そのクラスの岩山がごろごろとあります。
ちょっと車を止められるスペースがあったので降りて岩肌をのぼってみました。
注意されないか心配でしたが・・・。
おーーーい!
見えますか?
様々な方向に岩の層があらわれています。
大きな岩も、何層もの地層から作られているのですね。
この部分は岩の層がとても綺麗にあらわれています。
この写真に写っている範囲だと、何千万年かはありそうです。
岩肌のちょっとした隙間に砂がたまっている部分に、
植物が生育しています。
たくましいですね。
ザイオンもコロラド高原の隆起によってできたグランドステアケースの一部。
このザイオン・マウントカーメル・ハイウェイは、
おおよそ約1億年前に出来た砂漠地帯の砂が固まってできた砂岩の層。
ザイオンの渓谷の上の地層の部分を走っています。
白い地層の下は、バーミリオン層と呼ばれる赤い地層で、
約2億年前に火山活動が活発だったときにできたもの。
ザイオン・マウントカーメル・ハイウェイは、東ゲートから入ると、
徐々にくだっていくので、最初は丈夫の白色が多く、
だんだんと赤色の比率が大きくなっていく。
トンネルを抜けると・・・
白い砂岩の台形の山が減ってきました。
このあたりの地層の模様は、全体的に左に下がっています。
岩肌にもしっかり樹木が生えていて、ちょっとした箱庭にもみえます。
大きなバイクでツーリングは、気持ち良さそう。
1930年に開通した当時はアメリカ最長だった1.7kmのトンネル。
交互通行になっているため、 しばらく停車。
このトンネルを抜けると、いよいよザイオンの核心部だ。
旅行日:2011年05月01日
記載日:2012年03月14日
マウントカーメロ・ハイウェイから1.7kmのトンネル。
ところどころに四角い窓があり、そこから見えてくる景色がすごかった。
そしてトンネルを出ると・・・
正面に見えてきた岩山の圧倒感が半端ない。
トンネルを出ると・・・という演出も相成って、鳥肌がたつほどの感動。
この先、スイッチバックのような急カーブの道を下っていきます。
最初に180度カーブをこえると、
大きな穴をあけたグレートアーチがみえてきました。
完全にアーチにはなっていないものの、大きさはかなりのもの。
トンネルは写真右側の岩盤を中をくり貫いてつくられたもので、
この景色の裏側からやってきたことになる。
トンネルの反対側からこのアーチの上までのトレイルも作られ、
壮大な景色を見ることもできる。
そして再び180度のカーブをまがると、正面に巨大な岩山。
ほぼ垂直にたつ岩壁は、少なくみても1,000mはありそう。
東京タワー3つ分の高さと考えると、平然としてはいられない。
知名度も低く、旅行前に訪れた人のブログをみていても、
それほど感動した話は聞かなかったのですが、
まさに百聞は一見にしかずですね。
素晴らしい景色で、1,000mもの岩壁を見上げる迫力は凄いものがあります。
マウントカーメロ・ハイウェイではみられなかった
下層の土っぽい泥岩の茶色の地層がでてきました。
ザイオン国立公園の成り立ちを考えると、
もともとあった台地を、川の浸食で削っていったものなので、
川底に下りていっているという表現が正しいのしょう。
標高差にすると1,000m近く下ってきたわけですね。
ちなみにザイオンの最下層の地層では、
グランドキャニオンでは一番高いリムの部分になるそうです。
いくつものカーブを越えて、標高がさがるごとに見える景色も変わり、
幾度となく車を止め景色にみとれてしまいます。
ようやく下まで降りてきました。
南側には2,380mのWest Templesの岩山。
この先の渓谷内はマイカー規制があるので、
あの山の麓にある博物館に車を置いて、
シャトルバスへ乗り換える必要があります。
南北に伸びるバージン川と、
東からの道が合流するキャニオンジャンクション。
北側のこの奥がザイオン国立公園の中心部です。
南側の風景。
とんがった先鋒は、1,995mのThe Watchman。
思っていたよりもバージン川の流れが強い。
しかし、このザイオン渓谷を作り上げた頃と比べれば、
本当にかわいいものなのでしょうが。
The Watchmanを眺めながら、もう少しUT-9を南下していきます。
道は綺麗に舗装されてきてますが、道路の色が茶色なのは、
風景とマッチさせるためだったのでしょうか。
ザイオン博物館に到着。
思ったよりも駐車している車は少なかった。
星条旗が誇らしげになびいています。
そしてその裏にもかっこいい岩山がみえています。
博物館の裏手にそびえるのは、
左の台形の山がWest Temples。右側の先鋒群がTowers of Virgin。
West Temples(2,380m)で、ここからの標高差は、なんと1,161m。
東京タワー3.5個分の高さに匹敵。
作ったパンにハムとチーズを挟んだだけのランチも、
この景色を見ながらなら、とっても贅沢というものですね。
マイカー規制のため無料のシャトルバスに乗り、渓谷内を目指します。
規制するぐらいなので、混雑していると思っていましたが、すいていました。
窓が広くとられているので、車内からでも景色を堪能することができます。
天井部分もあいているので、そびえたつ岩山も見えます。
上部もガラスだったらいうことなしですね。
5分ほどで最初のポイント、Court of the Patriarchesへ到着。
シャトルバスは2両編成、すべてのスポットをとまりながら、
5~10分毎に運行されているので、とても便利でした。
公園入園料を払っても、アクセスが無料でしっかり整備されているのは、
素晴らしいと思います。
目の前にそびえる鋭い岩山がすごい迫力。
国立公園内にはいくつかのトレイルが整備されています。
もう少し奥にいけるようなので、歩いてみることにしました。
バージン川を渡り、少し登ってきますが、メジャーコースではないので、
歩いている人も見当たりません。
半信半疑で歩いていきます。
ふと振り返っても絶景です。
正面の山がMountain of the Sun。その右側が、Twin Brothers.
同じような高さと形の3つの岩山はCourt of the Patriarchs。
司教の宮殿という意味だそうです。
左からアブラハム(Abraham)、イサク(Isaac)、ヤコブ(Jacob)の名がつけられ、
すべて旧約聖書で登場する人物の名前。
ザイオンという言葉は、
古代ヘブライ語で「聖地」「隠れ家」を意味する。
その言葉どおりの雰囲気を感じ取れる場所です。
旅行日:2011年05月01日
記載日:2012年04月10日