若干、起伏があるので地平線とは呼べないかもしれないけど、
視界に見える範囲の道路は延々と続いていきます。
特徴はないけど、いつもなにか建物や山が見える日本と比べて、
なにもないのも、また風景としては新鮮に感じていました。
最初、エコノミークラスの小さい車を考えていたけど、
やっぱり少し大きめの車にして正解でした。
視界も少し高いし、大半が高速走行になるので排気量が大きいほうが、
意外と燃費良かったりするかもしれません。
Kayentaの町からは、US-160号線をそれて、US-163号線を北上します。
しばらくは大きな町がなさそうなので、早めの給油をします。
初めてのガソリンスタンド。
クレジットカードを通しのたのですが、認識してくれません。
結局店内へいって、給油スタンドの番号を伝えて、カードを預けて給油。
最後に精算して、カードを返してもらうという流れに。
カードを預けるという行為は心配でしたが、これしか手段はないようです。
どうやら日本のカードは、給油スタンドの機械では認識しないようで、
この先の給油もすべて同じように給油しました。
US-163号線にはいると、高いビュートがちらほらと見えるように。
写真のように遠方で見てるとわかりませんが、
近づいてくると本当にでかいのです。
右前方に見えてきたのは、とりわけ大きかったAgathla Peak.
周囲からの高さは457m。
ずっと見えているわりには、近づかないのにも納得。
ナショナルジオグラフィックに上空からの写真が掲載されています。
http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/feature/0505/f_5_zoom2.shtml
そして見えてきました。
今回の旅で一番行きたかった場所。
The Monument Valley.
旅行日:2011年04月28日
記載日:2011年11月14日
ユタ州に入りました。
今回の旅は、アリゾナ州とユタ州だけをまわります。
アメリカには50州もあるのに、これだけしか回れないとは・・・
本当にアメリカは大きい。
US-163号線を右折します。
テンションがどんどんあがってきます。
遠くに見えていたビュートがどんどん近づいて大きく見えてきますが、
ちょっと坂を上っていくような感じなので、視線からも消えていきます。
ユタ州に入りましたが、この先はナバホ自治区と呼ばれる先住民の自治区。
入域料ひとり5USDを払いました。
いくつかの州にまたがっていますが、
法律などは自治区独自なものが認められています。
大きなものでは、サマータイムの実施有無、アルコール禁止などです。
正面の建物はビジターセンター。
その右側には、2008年の年末にオープンしたばかりのホテルがあります。
モニュメントバレー自体が楽しみだったんですが、
このホテルに泊まるのもかなりの楽しみにしてました。
「The View Hotel」
名前のとおり、眺望が素晴らしいようです。
とても人気も高いので、このホテルを確保できた日を基礎にして、
すべてのスケジュールを組みました。
JTBのプランでも、昨年まではコースに組み込まれていましたが、
今年からは宿泊するコースはなくなっていました。
またホテルの予約サイトなどには、部屋を提供してないので、
唯一直接ホテルの予約サイトで申込みました。
チェックインを済ませ、キーを受け取り部屋へ入ります。
まだできて間もないだけに、施設はとても綺麗で、
部屋も思った以上に、広くて綺麗でした。
昨日のホテル同様に、ベッド1つがダブルベッド以上のサイズもあります。
窓に近づいていくと・・・うわっ。
バルコニーに出てみよう!
おっ
おおっ
おーーーっ
すごい、すごすぎる!
絶景です。
ビュートは近くないのですが、高さ300mもあるので存在感がすごい。
贅沢すぎる眺望です。
ホテルは3階建てで、カテゴリー的には階数で分かれています。
1階が安くて、3階が高いのですが、今回は奮発して3階にしました。
1階は地面が近すぎて眺望が少し悪いようです。
3階は最上階なので、バルコニーの天井部分が開けています。
1部屋200USD、日本円16,800円は高いと思いましたが、
このロケーションなら安い。
ちなみ1階だと、確か40USDぐらい安かったと思います。
部屋もフロント側に近いと、
レストランや展望台に眺望が邪魔されれるのを、
ブログ等でチェックしていたので、
できるだけ遠い場所をリクエストしていました。
ベッドの上からも、この景色です。
モニュメントバレーに訪れるなら、
The View Hotel
絶対におすすめです。
The View Hotel
http://monumentvalleyview.com/
旅行日:2011年04月28日
記載日:2011年11月17日
モニュメントバレー内には、27kmの未舗装道路があり、
ナバホ族が主催するツアーでまわるか、
自分の車でドライブするかのいづれかの方法で観光する。
地球の歩き方でも、道が悪いのでツアーをすすめているのだが、
車がオープンエアーになっているので、土ぼこりがひどいらしい。
時間的にはゆっくりと写真がとれないだろう。
なによりも参加費が高い。
わずか1時間30分でひとり60USD・・・。
ナバホ族の案内がないと入れない場所はあるようですが、
それは諦めるとして、セダンでもわりと未舗装路を走っている。
今回その心配をなくすために4WDの車を借りているわけだし・・・
大丈夫だとは思う。
レンタカーはオフロードでは無保険状態になることが少しだけ気がかり。
絶景の中を自分でドライブして、ゆっくり景色を眺められる。
そして値段は無料。
やっぱり、いうことなしなので、レンタカーで出発。
すでに午後5時。
しかし、先ほど夏時間を採用している、
ナバホ自治区に入ったので、時計を1時間早めてもう午後6時。
さすがに日が長いとはいえ、かなり遅いスタートとなってしまった。
ホテルを出ると、いきなりオフロードのでこぼこ坂道をくだっていく。
この間は、セダンだときついかもしれないけど、
わりと普通に運転していってる車も多いので、4WDなら問題はない。
予想どおり土ぼこりはかなりひどいので、ツアーに参加しなくて正解。
目の前に、モニュメントバレーのシンボル的存在の3つのビュート。
ホテルは高台にあったので、実際に下に下りてくると、
その高さにはやっぱり圧倒される。
アメリカの原風景。
砂漠のような地表が延々と続いていく中に、ビュートが点在している。
小さなデコボコはありますが、ほぼフラットな道が続きます。
左にそびえるのは、メリック・ビュート(Merrick Butte)。
Merrickとは、このナバホ族の聖地の銀鉱に足を踏み入れて、
死刑となった人の名前だそうです・・・。
バレードライブと呼ばれるルート以外には、
観光客は勝手に立ち入ってはいけない決まりになっています。
ちょっと怖い。
バレードライブ内にはおすすめのビューポイントが数箇所あり、
入り口でマップを渡されます。
ここは1のポイント。
それぞれ駐車するスペースが作られています。
写真では、それほど大きく見えない背景のMerrick Butteですが、
ガイドブックによると、高さ328mもあるようです。
ということは、東京タワーより5m低いだけ。
感覚が麻痺しそうです。
West Mitten Butte。
西(左)の手袋・・・右の尖峰が右手の親指ってことのようです。
高さ324m。
太陽の日差しがオレンジ色にかわりつつあります。
第2ポイント「ELEPHANT BUTTE」。
なるほどの像の造形をしていますね。
しかし勘違いをしていて、看板の「2 ELEPHANT BUTTE」で2頭いると思い、
もう1頭をしつこく探していました。
当然見つかりません。
エレファント・ビュートも、高さが323mあります。
近くに車が走るとその大きさがわかります。
※それぞれのビュートの標高は調べられましたが、
それぞれの高さは掲載されていなかったので、
唯一掲載されていたメリックビュートとの誤差で高さを書いています。
車のCMの1シーンみたいです。
レンタカーのワインレッド色が、赤茶けたモニュメントバレーにぴったり。
まだまだバレードライブは序盤ですが、
テンションがどんどんあがっていきます。
第3ポイント「THREE SISTERS」。
ちょっと逆行だし、距離が遠いので迫力はないけど。
不思議だな・・・
どうのようにしてこの造形ができたのだろうか。
第4ポイント「John Ford Point 」。
その名のとおりジョン・フォードが映画監督として、
何度も撮影に使ったお気に入りのポイントだそう。
西部劇の映画で何度もこの場所が使われているそうだ。
今、自分は西部劇の世界にいるんですね。
西部劇以外にも、
2001年宇宙の旅、バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3、
インディージョーンズ 最後の聖戦などでの映画でも撮影地となっている。
走ってきたバレードライブを振り返ることができます。
ジョンフォードが気に入っていたのも納得の風景です。
ビュートの影がだいぶ長くなってきました。
ジョンフォードポイントも、大きなミッチェルメサ(高さ343m)の影の中。
太陽が当たらないと、風もありかなり涼しく感じられます。
ホテルの部屋から夕景を見るのも楽しみにしていましたが、
バレードライブのほうが楽しそう。
日が暮れるまで、西部劇の世界を楽しみます。
http://www.youtube.com/embed/fOgGnW12_70?rel=0&hd=1
ジョンフォードポイントより。
http://www.google.co.jp/maps/ms?msa=0&msid=208356270377387386564.0004b2e7db302f11023d3&brcurrent=3,0×0:0x0,0&ie=UTF8&t=h&vpsrc=6&ll=36.953459,-110.079918&spn=0.068589,0.085659&z=13&output=embed
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旅行日:2011年04月28日
記載日:2011年11月30日
「スリーシスターズ」の本来のビューポイントよりも、
ジョンフォードポイントから見たほうが大きく迫っている。
ただ、残念ながら影にはいってしまいシルエットが浮かぶだけ。
次のポイントに行こうとしたけど、
道幅も狭く、両サイドから草もせり出してきて、結構ハードな道だと思ったら、
どうもルートからそれていたようで、
住民の方から「あっちだよ」というゼスチャーを受けました。
Uターンして戻ると。
そのおかげで、スリーシスターズが、間近にはっきりと見えました。
わざと間違ってルートを外れたわけではないのですが、ラッキーでした。
こっちから見たら、かっこいいですね、3人姉妹。
第5ポイントはうっかり見落としてしまって・・・
第6ポイントの「THE HUB」。
THE HUB・・・の意味が分からなかったのでとりあえず撮影。
背景のものは、実はサンダーバードメサでした。
丸みのある綺麗な台形のメサです。
THE HUBは車輪の真ん中のことで、
小さな円形のビュートが写真の右に少しだけ写っていました。
かなり日差しが傾いてきました。
車の影もぐんと伸びてきます。
左にRain Of God Mesaの一部が突き出していますが、
さっきのWest Mittenよりも手袋っぽいです。
ちゃんと指っぽい形もしている。
第8ポイント「Totem Pole – Ye Bi Chei」と
第9ポイント「Sand Spring」・・・そういえば看板の数字が消えている。
Ye Bi Cheiは、伝説にでてくるナバホ族の踊り子たち。
Sand Springも・・・砂の泉的な感じ?
いまいちTotem Pole以外はわからない。
ビューポイントよりももう少し近寄れる場所があるようなので、
再び車にのって近づいてみる。
「Totem Pole」。
名前からすぐ見つけられるほど、見事なほど直立したビュート。
モニュメントバレーは、どうして作られたのか。
この赤い砂の地層は2億7000年前のもので、
川底に堆積した砂が、濃かった酸素濃度の為に酸化が進み茶褐色になった。
3千年前に隆起したロッキー山脈から流れるコロラド川が流れ込み、
川によって削られ、その後風化や雨水、温度差によって侵食が進んでいるとのこと。
元はひとつの大地だったのだから、それはもう驚くしかない。
そしてビュートがまるで記念碑(モニュメント)のように見えるので、
この地をモニュメントバレー(記念碑の渓谷)と呼ばれるようになった。
現在も侵食がすすんでいるため、いずれは消えゆく運命らしい。
言葉がでません。
まさに絶景でした。
夕陽があたって茶褐色が見事に染まっています。
風の音だけが響いています。
本当に時間が止まって欲しいと思えるシーンでした。
完全に太陽が落ちたようです。
ビューポイントの残り3つはまた明日に訪れることにして、
一路、ホテルに戻ります。
さすがに街灯もなにもないので、真っ暗になるとちょっと怖い感じはします。
車が故障で止まったりても、車も通らないのでしょうし。
右側にキャメルビュート、正面の左にはスリーシスターズ。
浮かびがるシルエットもとても綺麗です。
無事、駐車場に戻ってこれました。
夏時間とはいえ、さすがに午後8時20分。
すっかり西の大地に太陽は沈んでいました。
しつこく最後にビジターセンター横の展望台から、
ミトン&メリックビュートを眺めます。
この風景、自然の造形美というよりは、神様のいたずらとしか思えません。
http://www.google.co.jp/maps/ms?msa=0&msid=208356270377387386564.0004b2e7db302f11023d3&brcurrent=3,0×0:0x0,0&ie=UTF8&t=h&vpsrc=6&ll=36.953459,-110.079918&spn=0.068589,0.085659&z=13&output=embed
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旅行日:2011年04月28日
記載日:2011年12月01日
砂漠のような乾燥地帯なので、
気温差がとても大きく、夜になってかなり冷え込んできました。
周辺にはレストランや商店などまったくないので、
ホテル内のレストランで食べることにしました。
レストランからは、モニュメントバレーが眺望できるので人気なのですが、
もう外は真っ暗な為、比較的すいていました。
立地的には値段が高いかと思っていたのですが、
想像よりも安かったのが印象です。
昨日のセドナでやみつきになったリブステーキを注文。
サラダバー付きで、25USD(約2,000円)。
やっぱり聞いてみたものの、ライスはありませんでした・・・残念。
つけあわせはマッシュポテト、パン、ズッキーニ。
和牛みたいにサシがはいっているわけじゃないんですが、
赤身肉が柔らかくてジューシーで美味しい。
あとは、ライスがあれば最高なんだけどね。
ここに来たら食べようと思っていた、トラディショナルフード「ナバホタコス」。
揚げパンの上に、タコスの具材がのっているものです。
本来はお皿サイズのピザのように大きな揚げパンなのですが、
隣の席でミニサイズを注文している人がいて、
ちょうど良さそうなので、これを選びました。
7USD(約600円)。
これでお腹いっぱいになりそうなほど、ボリュームがあります。
辛いサルサソースと濃厚アボガドディップを乗せながら食べます。
野菜もたくさん食べられるし、美味しかったです。
ホテルはナバホ自治区内にあるので、アルコールは飲めませんでした。
メニューには、ノンアルコールのビールは置いてありましたが。
なぜ、ナバホ自治区ではアルコールが禁止なのか。
ナバホの人々だけで生活してた頃には、アルコールはなかったそうですが、
17世紀にはいって、白人がアルコールを持ちこんで、大量に飲ませたそうです。
アルコールをはじめて口にしてあまりの美味しさに・・・
結果的に、アルコール中毒者が多くなって、社会問題化。
そのため現在は、アルコール飲酒のみならず、持ち込みも禁止となってます。
午後9時30分。
部屋に戻って、バルコニーに出ると満天の星空。
周囲に大きな街がなく、建物もこのホテルだけなので、
よく星空が見えるのです。
しかし、この時間になるとバルコニーに出ていると寒い。
ダウンジャケット着込んで、持ち込んだビールを飲みながら、
凍えながら夜空を眺めていました。
Star View Room。
上部の視界が開けているので、夜空も広く見ることができます。
さすがに起きては、いられなくなってきました。
寒いバルコニーでも、うとうとするほど眠気が襲ってきました。
セドナで夜明けから起きていたので無理はありませんね。
次の日の朝も早く起きなくてはいけませんので、
午後11時、眠りにつきました。