かろうじて朝陽は見えましたが、今日からしばらく雨予報。
朝9時頃までは雨が降らないようなので、熊本城を見に行こうと思います。
熊本城復興見学ルート
熊本城を築城した戦国時代の武将、加藤清正。
清正公(せいしょこ)さんと親しまれているそうです。
朝早すぎて、中に入れないようなので、外をぐるっと散歩して、
時間をつぶしながら天守閣のほうを目指したいと思います。
熊本城の南東側を流れる坪井川。
築城するまでは、熊本の中心を流れる白川の河原だったようなので、
川を活用しているのではなく、川の流れを作ったのでしょう。
坪井川に面した長さ242mにもなる長塀(ながべい)。
熊本地震によって倒壊した場所は、2021年に復旧済みです。
日本たばこ産業熊本支店の跡地に、無数の石が置いてあります。
大きな石は元の場所が判明したのでしょうか。
目印のようなものがつけられて、整列しています。
ということは、ほかの石は…気が遠くなりそう。
石垣の上に江戸時代から残る重要文化財の東十八間櫓、北十八間櫓、
五間櫓が並んでいましたが、熊本地震で倒壊。
その後瓦や木材などは回収されています。
石垣崩落の防止措置はとられているけどほぼ手付かずの状態です。
ここの石垣上部にあった平櫓は、建物は残っていたけど、
石垣が損傷していたようで、解体したようです。
熊本城が復興したというニュースを見たときに、早いと驚いたのですが、
実際は天守閣だけが復興しただけで、その他はまだまだ道半ば。
ただ、熊本市民にとってシンボル的な意味合いもあるので、
先に天守閣を復興したことは大きかったのでしょうね。
町中から天守閣が見えるだけでも気持ちはずいぶん変わってくるはず。
よみがえる熊本城復興見学ルートとして、
熊本城の天守閣を取り囲むように24か所案内版が設置されています。
熊本城のホームページにリンクでもあるかと思ったけど、なくて残念。
こういうのって現場で読むより、帰宅後にゆっくり見たい派なんですよね。
自分の地元の大津市には「穴生衆」と呼ばれる城の石垣づくりの石工集団がいますが、
城の修復などで全国各地で仕事をしているようです。
石垣づくりをできる人は現在ではそんなに存在しているはずもなく、
まずは技術を身につけるところから、はじめないといけないのですね。
研修場所のようですが、お世辞にも綺麗とは言い難いですね…
大きな石の間は隙間が多く、小石が詰められている状態。
手っ取り早く直すか、じっくり時間をかけて直すかは難しい判断でしょうね。
時間に限りはなくても、予算には限りがあるでしょうし。
加藤神社周辺の石垣は、とりあえず直しました感が凄い。
崩れたままより、風化を防ぐ意味でもこのほうが良いんでしょうが…
ほんと10年単位で復興に時間がかかりそう。
名前からわかる通り戦国時代の武将、加藤清正を才神とする加藤神社。
廃仏毀釈後、明治4年に建立されたわりと新しい神社です。
人気のある戦国武将だと神になってしまうんですね。
加藤神社の境内から見える大天守閣と小天守閣。
熊本地震で壊れていたのが衝撃的でしたが、見事に復興。
もともと明治10年の西南戦争で焼失し、
昭和35年に鉄筋コンクリートで造られたものだったので、
文化財うんぬんがなくて、復旧作業はしやすかったんでしょう。
2021年03月より熊本城特別公開として天守閣は入場できます。
手前にあるのが第3の天守とも言われる宇土櫓。
築城当時の多重櫓で残っている唯一の櫓でしたが、。
熊本地震では南側の続き櫓が倒壊しただけで、ほぼ残っています。
前回来たときはまだ3階層の戌亥櫓はあったはずですが、
解体されて無くなっています。
下の石垣が崩れて宙に浮いているような状態だったので、
そうなりますよね。
櫓も石垣も強くないと残っていけないんですね。
戦国時代から現存する天守閣ってほんと凄いんだな。
広大な二の丸広場からの眺め。
晴れてこなくて良いところで、晴れて逆光。
いやほんと5月とは思えないほど暑いんですよね。
駐車場から天守閣への最短ルート上にある西大手門。
地震前には石垣の上に櫓が連なっていた場所なんですが…
この付近に復興工事の現場事務所があり、
地震前と直後の写真が掲示されていました。
これがさきほどの地震直後の西大手門。
地震前の大手門。
2004年に復元されたものなので、石垣さえ戻れば復興は早いかも。
奉行所のあった奉行丸の南西にある2003年に復元された羊申櫓。
石垣の上部だけ色がまったく違いますが、これも復元されたものなのかな。
熊本地震の被害の様子は見受けられません。
飯田丸五階櫓。
2005年に木造で復元したものですが、石垣が崩れたので、
建物と石垣は解体し、復元されているのだそう。
桜の馬場 城彩苑
熊本城の南西にあるレストラン、ショッピングゾーン。
まだ朝早くて空いていませんでした。
被災するまでは熊本城の料金所があった櫨方門の跡地。
これにて天守閣をぐるっとまわって、復興見学ルートを完走。
ここでふと疑問がわきました。
熊本城って宇土櫓以外、近代に建てられたものですね。
でも日本三名城に数えられています。
ほかの三名城の大阪城、名古屋城…
あれあれ、どれも近代で再建されたものじゃないですか?
あれ現存する中でも日本一美しいとされる姫路城は…?
帰ってからいろいろ調べましたが、江戸城を入れたものもあったり、
はっきりと決まった3つがあるようではないようです。
代継橋交差点
画面奥から左にかけてが国道3号線。
奥へいくと鹿児島方面、左へ行くと福岡方面です。
野菜不足と昼食を早めにとりたいので、軽くコンビニのサラダ飯。
ドレッシングが割高ですが、意外といけますね。
熊本駅へ
いったん雨のピークが過ぎたようなので、白川沿いを歩きながら、
熊本駅方面を目指します。
雨は小降りだったんですが、その分蒸し暑さが…
徒歩20分ほどで熊本駅へ到着。
熊本駅は熊本の市街地から離れていますが、
九州新幹線が開通してから、JR九州が力を入れて開発しているので、
アミュプラザなどの商業施設が駅周辺に立ち並びます。
市街地へいくには通常は路面電車を使います。
熊本駅に隣接する肥後よかモン市場へお邪魔します。
くまモン駅長がお出迎え。
結構な店舗数があり、熊本土産はここの来れば揃う感じですね。
サクラマチにも似たような施設がありましたが、
圧倒的にこちらのほうが店舗数もお客さんも多かったです。
ガーリックチップたっぷりのラーメン天外天
ここに来た目的は天外天。
本店はTSMCで話題の郊外の菊陽町にある人気店で、
本店以外に熊本駅の肥後よかモン市場にも出店しているのです。
ラーメン850円。
昨日の赤組と比べると300円も高い…。
ライス180円(おかわり自由)。
一面のニンニクチップ、いやパウダーのほうが正しいかな。
見た目よりはわりとあっさりとしたスープで、
とんこつじゃないので、熊本ラーメンの王道とは少し違う感じ。
細麺も美味しいし、
ニンニクチップをのせたチャーシューを白ご飯に乗せたら上手い。
ニンニクの醤油漬けが無料らしいので、出してもらったのですが、
これが思いのほか辛くて…
残すわけにいかないので、全部食べたら、
結構胃がやられた感じでした。
白ご飯もおかわり(無料)だけど、したのでお腹もいっぱい。
正直、昨日の赤組のほうが、熊本ラーメンらしくて、純粋に美味しかった。
あと値段の違いがね…
カウンターしかないので、回転率はわりと高いと思います。
ほかにも魅力的なお店がたくさんあるので、
グルメとお土産なら熊本駅で事足りてしまいますね。
おしゃれなアミュプラザ熊本
アミュプラザ熊本は2021年にできたばかりで綺麗。
入口にあるエントランスがとてもおしゃれ。
上層階まで吹き抜けになっていて、滝が流れていています。
ワンピースの陶板画があるようですが…
ワンピースによる熊本復興プロジェクト
なぜここにワンピースの作品があるのか調べてみると
作者の尾田栄一郎さんが熊本県出身のようです。
熊本地震からの復興プロジェクトに一役買っているようです。
馬刺し、熊本ラーメン、いきなり団子、くまモン…
熊本名物が登場した陶板画を書き下ろしたんでしょうか。
アミュプラザの6階に麦わらストアがあるようです。
9階にある展望デッキ。
高級そうなレストランがあるだけなので、閑散としています。
ちょうど駅の屋根部分にあるので、列車を眺めるには不向きです。
熊本駅周辺にはタワマンがあったり、少しは発展してきてますが、
まだまだ下通り商店街のある市街地が優勢ですね。
富山市などは北陸新幹線が開業していっきに市街地が衰退して、
駅前が栄えてしまったように見えたのですが、熊本はそうならなかったようです。
熊本のほうが人口も経済規模も大きいから違うのかな。
白川を渡った遠くに阿蘇の山が見えます。
熊本市の中心を流れる白川の水源は阿蘇の南側の山麓で、
白川水源という水が湧き出る名水百選にも選ばれた場所があります。
熊本市の水道水はわりと美味しいのかな。
ただ宿泊しているホテルが少し古いので、飲むのはやめときました。
雨もほぼやんでいたので、帰りもいったんホテルまで歩いて帰りました。
一時間ほどホテルでダラダラしてたけど、
アーケードのある商店街なら歩けるなということで、再び外出。
熊本の市街地を散歩
ホテル前の代継橋交差点から3ブロックだけ、アーケードがありませんが、
ここは街路樹の間から日差しがシャワーのように、
また屋根がないので雨がシャワーのように降るのでシャワー通りと呼ばれ、
おしゃれなお店が立ち並ぶエリアになっています。
てっきり近くにソープランド街があるからシャワー通りかと思ってましたw
熊本市街地を南北につらぬく下通アーケード商店街。
長さ511mにわたり西日本有終の規模。
南側にサンロード新市街商店街235m、
北側に上通商店街400mが隣接し、あわせると1.1キロを超えます。
大阪にある日本一の天神橋筋商店街は2.6kmには及びませんが、
かなりの規模になります。
平日の昼間なのですごく賑わっているわけではありませんが、
人通りが途切れることなく、熊本の都会力を感じさせてくれます。
熊本市役所からの熊本城
下通アーケード商店街の北端近くにある熊本市役所。
人口74万人をかかえる市役所としては少し古くて手狭な感じです。
普通にエレベーターで14階へいくと熊本城を一望できます。
なかなかいい長めですね。
新緑シーズンだったので、意外と緑が多いんだなと感じました。
夜のライトアップ時間も入場することが可能なようです。
市役所は市の中心にあり、また繁華街に隣接しています。
市の職員だったら、高頻度で飲みに行ってただろうなと思いながら、
外の景色を見ていました。
昨日まで歩き続きたせいか、疲れというより、歩き足りないので、
ちょっとノリで、熊本県庁まで歩いてみました。
路面電車でほぼ9駅分、約4キロと1時間弱かかりました。
基本的に熊本市街地は平坦な場所にあるので、
特に疲れることとかはなかったです。
熊本県庁にあるルフィー像
熊本県民170万人をささえる熊本県庁。
通りから玄関へと続くプロムナードにワンピースのフラッグ。
雨上がりの新緑の銀杏並木も美しいです。
ふむふむ、なんとなく見たことはあるような…
県庁まできたのはルフィー像を見るため。
ただちゃんと漫画を読んだこともないし、ファンでもないので、
まあ歩く目的として来ただけです。
ごめんなさい。
腹筋が素晴らしいですね。
中心地や観光スポットから離れているので、
ここに来る人は熱狂的なファンだけでしょうね。
熊本県庁本館の入口に掲示されていた巨大ポスター。
熊本洋学校教師ジェーンズ邸。
明治4年に建てられた熊本初の洋館。
日本庭園で有名な水前寺成趣園はこの建物のすぐ裏にあります。
さすがに歩き疲れてきたので、帰りは路面電車に乗り、
サクラマチクマモトのある辛島町駅まで乗車。
運賃は170円均一ですが、来月から10円値上げされるそうです。
おべんとうのヒライで夕食を購入
地域共通クーポンが余り気味だったので、使えるお店へ。
おべんとうのヒライは熊本を中心に展開している名前通りの弁当店。
他県にも店舗は少しありますが、137店舗あるだけあって、
熊本県に滞在していると結構目にとまります。
4割引きだったチキン南蛮弁当
地下街で半額販売してたからし蓮根
家から持ってきた冬の金麦
熊本名物の辛子蓮根
生ものなので賞味期限がわりと短いので、
夕方出なくても頻繁に割引販売しているようです。
うっ、結構辛い…前にも食べたことあったけど、忘れてた。
2切れ食べるだけでギブアップ。
翌日の車の移動中にポリポリ食べながら完食しました。
休養目的で熊本市で連泊にしてたのですが、結局ほとんど歩いてた1日でした。
前日の熊本ラーメン赤組が美味しかったのが強烈に印象が残りました。
それだけで熊本に来て良かった感じるほどでした。