朝6時、渓谷内には日差しがなくまだ薄暗い。
とても静かといいたいところだが、かえってヨセミテフォールの落下音が響き渡る。
7時前になってようやく渓谷内にも日差しが届き始めた。
透き通るような青空、今日は絶好のトレッキング日和だ。
しかし、雲がまったくないので、朝焼けはなかったし、
標高的にも渓谷内からは、朝陽や夕焼けを期待するのは難しそうである。
今回の旅行で夕陽を見るとすれば、今日ぐらいしかなさそうなので、
どこか場所を探して夕陽を見てみたい。
ハーフドームにも太陽が届き始めました。
朝8時、フードコートで朝食をとります。
トースト2枚、ポテト、スクランブルエッグ、カリカリベーコン。
結構お腹いっぱいになりました。
カリカリベーコンはほんと美味しいですね。
コーヒーはチェックイン時にもらった券で無料でした。
昼食用に、フードコートでパンを購入して持って行くことにしました。
これからネバダ&ヴァーナルフォールのトレッキングへいきますが、
スタート地点まで乗用車は進入できないので、園内を走る無料のバスでむかいます。
泊まっていたロッジが、メインの場所より遠いほうだったので、
ヨセミテロッジのバス停ではなく、キャンプ4のバス停が断然近かった。
漫画岳で知りましたが、ヨセミテのキャンプ4といえば、ロッククライマーの聖地だそうです。
30分ぐらい待ってようやくバスがきました。
本来はもっと短い間隔で走っているはずなのですが、タイミングが悪かった。
Happy Isles バス停に到着。
9時30分にようやくトレッキングスタートです。
たくさんの人が降りていきました、そしてまた乗っていく人も多い。
Mist Trail…
いやな予感がします。
空を見上げると濃い青が広がります。
新緑も綺麗だし、ほんと気持ち良いですね。
少し登ってきたので、トレッキングルートを振り返ります。
昨日見ていたグレイシャーポイントは、この壁の上あたりです。
右にはヨセミテフォールが見えています。
ネバダ&ヴァーナルフォールへのトレッキングは、
ヨセミテ渓谷の中央を流れていたマーセド川をさかのぼっていくルートです。
小さくですが、目指すヴァーナルフォールが見えてきました。
マーセド川の水量がとても多く、迫力があります。
なだらかな道を登っていきます。
とうとうヴァーナルフォールからの水しぶきが降ってきました。
雨具の準備が必要ですが、水を浴びるのも気持ち良さそうだし、迷います。
まさにミストトレイル。
雪解け水の多いこの時期限定の大迫力です。
振り返ってみると、ルート上に見事な綺麗な虹が出来ています。
結構長い階段を上ります。
滝に近づくと、ミストどころじゃなく、シャワーのようです。
みんな、ずぶ濡れです。
もう、やけくそで濡れています。
実際雨具を着ている人よりも、何も着ないでずぶ濡れになっている人が多かった。
まさにレインボートレイル!
滝しぶきの副産物が素晴らしい演出をしてくれました。
滝の上までは最後、急な階段が続きます。
11時、ヴァーナルフォールの滝の上に到達です。
水で花崗岩が削られて、平らにひろがっていて、いい休憩地点になっています。
ヴァーナルフォールの滝上からの景色です。
登ってきたミストトレイルが一望できます。
ミストトレイルで濡れた服を乾かすにはちょうど良い天気。
昼寝しても気持ちよさそうですが、せっかくなので、
もう1つ上の滝、ネバダフォールまでいってみることにします。
左の岩山が、Mt.Broderick 2,044。
正面の岩山が、Liberty Cap 2,157m。
マーセド川に架る橋を渡り、左岸にわたり上流部を目指します。
すでにネバダ滝の上部が見えていますが、
トレイルは、Liberty Capと滝の間にあります。
同じマーセド川の流れなので水量は変わらないのですが、
ヴァーナル滝97mに比べ、ネバダ滝は、181mと倍近くあるので大迫力。
まだ滝壷までは距離がありますが、霧となってしぶきがここまで届きます。
滝に近づくまではなだらかなトレイルですが、
最後はスイッチバックの急な登りが続きます。
雪解け水の多い春だけあって、ネバダ滝の流れは大迫力です。
眺めも良いのですが、日差しを遮る場所がないので、とても暑い。
ミストトレイルのように、水しぶきがかぶってたときの方が良かったかも。
Liverty Capの岩肌です。
花崗岩の陰影がとてもダイナミックです。
Liverty Capとの間の階段を登り詰めると、トレイルの分岐点。
左側はハーフドームへのトレイル、右側へいくとネバダ滝の上部へ。
滝の上は、想像していたよりも広い平地がひろがっています。
岩を削って、水の流れが作り出したものなのでしょう。
それなのに岩の上に、高い木がたくさん育っています。
岩の割れ目に根を張っているのでしょうか、たくましいです。
川に橋が掛けられていますが、滝がすぐ近くなので大迫力です。
下に眺望できるポイントがありました。
さすがに柵が作られているようです。
絶景です!歩いてきた峡谷を眺めることができます。
12時30分。
崖近くの花崗岩の上で座って、フードコートで買ったパンの昼食。
チーズがたっぷりで、ボリューム満点です。
景色も良いし、木陰に入ると涼しくて気持ちよいです。
やっぱりやってきました。
昼食ポイントに、ジリスありです。
アメリカの国立公園は、できるだけ自然に近い状態で保全されています。
川との境には、柵などが一切作られてません。
眺望ポイントからの眺めです。
流れ落ちていく水の様子がよくわかります。
虹も綺麗にでてくれました。
いつまでも居たくなるような場所でした。
帰りは、ミストトレイルではなくジョンミューアトレイルを経て帰ります。
ジョンミューアトレイルを5分ほど歩いていくと、通行止め。
ここに来るまで通行止めと書かれていなかったので、
何人もの人がここまで来てました。
さっきすれ違った日本人カップル、教えてくれよ。
と、思ったので、すれ違った人みんなに通行止めを伝えながら戻ります。
再び戻ってきました。
同じ道を歩いて帰るということは、またずぶ濡れになるんですね。
天気が良くて暑いので、まるで夏のよう。
欧米人は相変わらず開放的ですね。
ネバダ滝横のスイッチバックを下ります。
下る風景も大迫力です。
午後2時前だというのに、たくさんの人が登ってきます。
ヨセミテ渓谷内はペットは大丈夫のようです。
犬を連れてヨセミテを散歩なんて、優雅ですね。
再びヴァーナル滝ですが、太陽の向きが変わっているので、
当然、行きに登ったときよりも、虹の場所も変わっています。
滝と虹を綺麗にとりたいなら、午後。
登山道にかかる虹をとりたいなら午前ですね。
登るときよりも、下りは階段が濡れているので、注意が必要。
ガイドブックには、下りはジョンミューアトレイルを推奨と書かれていましたが、
通行止めなので仕方がないですね。
階段は濡れていて、ところどころ水溜りになっています。
柵がないから、すべったら転んだら、川へ落ちてしまいますが、
ものすごい濁流ですから、落ちたら助からないでしょうね。
午後3時すぎ。
Happy Isles バス停まで戻ってきました。
大自然の中、トレッキングするのはほんとに気持ちよいですね。