バンテアイ・スレイからさらに北東へ30分ほど走ります。
もう9時をすぎていたので、さすがに朝食をとらないとばててしまいそうです。
バンテアイ・スレイよりも前に朝食をすすめられたのですが、
できるだけ空いている間に見たかったので、遅らせてもらいました。
ドライバーも腹ペコだろうな。

1軒目のレストランはまだご飯が炊き上がっていないということで、
クバル・スピアン遺跡の駐車場横の食堂でとりました。
鶏肉の炒め物と白ご飯、普通に美味しかった。

クバル・スピアン遺跡へは、40分ほど山道を登らないといけないと書いてある。
スタート地点からはおおよそ1,500mの距離だが、
お腹いっぱいになった後で、ちょうど良い運動になりそうだ。 

平坦な道ばかりだと思っていたら、意外と山道っぽい箇所も多く、登りも多い。
このままサンダルで大丈夫だろうかと心配になる。

残り1,000m。

振り返ると眺望が開けてきた。
ほとんどが木々に覆われている。
こんな中に遺跡があったのだから、簡単には見つからなかったはずだ。

残り400m。

クバル・スピアンに到着。
ふもとから30分ほどかかりました。

クバル・スピアンは「川の源流」という意味をもち、1059年に開かれた場所。
インドのガンジス川を模した川底に、神々の彫刻が施されています。

横たわっているのは、ヴィシュヌ神。
そのお腹のあたりから生えているハスの花にのって瞑想しているのが、ブラフマー神。

岩一面にリンガとヨニが彫刻されています。
長年の水の流れの影響か、人が歩いたのか、消えかかっています。

先ほどと同じナーガに横たわるヴィシュヌ神と、その上にブラフマー神。
ヴィシュヌ神の上半身とナーガの部分がほかの部分に比べ繊細ですが、
以前盗掘にあったため新しいレリーフをはめ込んだものだと思います。

横たわるように彫られたブラフマー神。

上の写真のブラフマー神を横から見たところ。

川の手前にロープが張ってあり、中には入ることができません。
遠くからレリーフを眺めながら、歩いていきます。

よく見ると顔の部分が剥がれ落ちています。
自然でそうなったのか、はたまた盗掘されたのか・・・

1辺が2mの巨大なヨニ。
その周辺を「千本リンガ」とよばれる無数のリンガが川底に彫られています。
リンガを流れた水は聖なる水となると考えられ、川底に無数のリンガが造られたそうです。

9年前にアンコールワットを訪れたとき、
クバルスピアンはまだガイドブックには掲載されていませんでした。
理由は、クバルスピアン近くのクーレン山が、大量虐殺を起こし、
最後まで抵抗し続けたクメール・ルージュの拠点地区だったため、
一般開放されていなかったのです。

今では、クバルスピアンへの山道をひとりで歩いていても、
治安の不安は感じませんでした。
一応、ガイドブックにはガイドを付けて注意することと書いてありますが。

他にも以前のガイドブックには掲載されていなかった遺跡がいくつもあります。
10年近くのうちに、カンボジアの平和は本物になったようです。