アンコールワットの日の出鑑賞後、急いでプノンバケンを往復し、
道や遺跡でデジカメを探しましたが、やはり見つかりませんでした。
人は少なかったのですが、すでに観光客以外の人も訪れていたし、
落としていたとしても昨日のうちに拾われてそうです。
これで後はアンコールワットの事務所に聞いて見つからなければ、
諦めるしかなさそうです。

アンコール遺跡群から、バンテアイ・スレイを目指し、北東へ30分ほど走ります。
まだまだひんやりとした空気が冷たい。

7時40分
「女の砦」という意味をもつバンテアイ・スレイに到着。
967年に創建されたヒンドゥー教の寺院。

赤色砂岩とラテライトで作られているため、
太陽の光があたり赤さが際立っている。
ここも東向きに作られているので、光が入る午前中に良いとされている。

東門。
今までの寺院に比べ、非常にコンパクトな印象を受ける。
しかし、今までの寺院よりも装飾は凝っているようだ。

東門の破風装飾。
3頭の象の上に載っている東の方位神、そして雨を降らす雷神インドラ。
バンテアイスレイはデバター像が有名だが、破風装飾も見ごたえがあった。

東門の破風の横。
マカラ(怪魚)の口からナーガ(蛇神)が現れている。

同じく東門、通路横のまぐさのレリーフ。
上が時間を象徴する神、カーラ。下は聖なる鳥ガルーダ。

時間を象徴する神カーラは、入口の装飾として使われることが多い。

東門をくぐるとラテライトで作られた赤い参道、まるでレッドカーペット。
両サイドには、リンガの像が立ち並びます。

バンテアイ・スレイの中心部、東塔門。
この裏側に中央祠堂があります。

東塔門は実はこんなに薄い。
裏側にあるのが中央祠堂、手前は経蔵。
この内部にはロープが張られ、立ち入りが制限されていています。

中央祠堂、北祠堂、南祠堂の壁面の装飾はとても美しい状態で残っています。
バンテイアイ・スレイの代名詞、美しいデバターは、この壁面に彫られています。

北祠堂のデバター。
彫りが深く、滑らかな曲線、ほかのアンコール遺跡のデバターよりも、
群を抜いて美しいと言えるでしょう。 

北祠堂の片目を開けてウインクをしているデバター。

「東洋のモナリザ」と呼ばれるデバター。
フランスの作家があまりの美しさに過去に国外に持ち出そうとして
逮捕された逸話のあるのがこのデバター。

立ち入り制限のため、デバターを間近で見れないのが残念だった。

ドヴァラパーラと呼ばれる門衛神。
これも中央祠堂に彫刻されているため、近づいてみることができない。

第2周壁の西門の破風。
上段に、ラーマヤナの一節、サルの兄弟喧嘩が描かれている。
スグリーヴァに加勢して、右から矢を放とうとしているのがラーマ王子。
この戦いに勝ったスグリーヴァは、この後ラーマ王子を助けているが、
その様子はアンコールワットの第1回廊のレリーフに描かれている。

下段も、様々な神、伝説の動物が登場しているので目を凝らしてみると面白い。

東門にも描かれていた雨を降らす雷神インドラ。
周囲にいる人間のポーズはいったい・・・

頭がライオンで、体が人間のナラシンハ。
もう彫る場所がないとういほどに、装飾しつくされている。

中央で踊っているのは、破壊を司るシヴァ神。
左下にいる女性はカリーカラミヤという美しい王妃。
王がなくなった後、あちこちの王が奪い合った為、自分の美貌・魅力を憂い、
破壊神シヴァに美貌を破壊してもらったという。

黒っぽいのがカイラス山で瞑想するシヴァ神。
その下では、20本の腕と10の頭をもつ魔王ラーヴァナが邪魔しようとしている。

バンテイアイ・スレイは、周囲は環濠に囲まれた東西115m、南北95mの小さな寺院。

環濠に咲いていた睡蓮の花。

環濠をとりまく第1周壁にある窓枠に座っている女の子。
窓枠がよい写真のフレームになってくれます。

あれ、お姉ちゃんを怒らせたのかな?

キャンディーをあげたとたんに泣き出しそうな顔に。
知らないおじさんが怖かったのか・・・

参道脇にも修復されていない建物がありますが、装飾の名残が残っています。
ナンディーにのったシヴァ神が描かれています。

その反対側の破風に描かれていたのが、
ナラシンハが阿修羅王を組みふし、殺そうとしているシーン。
ライオンと人間の組み合わせは、こんなにおそろしくなるのか・・・


行きは入口で降ろしてもらいましたが、帰りは駐車場まで10分ほど歩きます。
小さい寺院なのに、見ごたえがあって、しっかり1時間かかりました。
それでもまだ9時前、土産屋もようやく準備を終えたところのようです。